転生したらブースターで嫁ポケのリーフィア（擬人化）に拾われたと思ったらハンター目指すことになった件 (ページ37)

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多数決の塔ページ37

さて、到着した先は天高く聳え立つ塔…の上であった。
三次試験はこの塔を七十二時間以内で一番下まで降りていくことらしい。

｢へっ、こんなもん、俺様にかかれば楽勝だな｣

そういう彼は壁の僅かな出っ張りに手を掛けて下っていく。
彼はロッククライムの達人のようだが…

生憎、タダでそれを許すほど試験は甘くない。

空から飛来する化け物たちが襲い掛かり、彼の命を食した。

｢外から降りるのは難しいようですね…｣
『じゃあどっかに入口あんだろ』

Aは取り合えず辺りを歩いていると、足元に違和感を感じた。
そこを押してみると、僅かに傾いた。

『ここだぞー！』
｢お?｣

その鳴き声を聞きつけたゴンたちが辺りを探すと、どうやら入り口は複数あるようだった。

｢こんな近くに七つ…怪しいな｣
｢じゃあ、いっせーので入ろうよ!｣
｢ん、誰がハズレでも恨みっこ無しな｣
｢健闘を祈る｣

一斉に床を回転させて下に入る。
そこに待っていたのは…

｢おや?これはこれは♥｣
｢…｣

顔も見たくない奇術師に、ｶﾀｶﾀｶﾀと音を立てる、顔面に針を刺しまくった奇妙な男だった。

｢…これは…不味い、ですかね?｣
『やっべ』

どうやらここに落ちてきたのはA以外にリーファのみだったようだ。
残りの四人は別の部屋らしい。

さて、辺り一面には壁に、一つだけ存在する、何やらパネルのようなものが付いたドア、そして。

｢時計…いや、投票装置、ですか｣
『うへぇ…多数決かよ』

時計は二人が既に付けている物を含めて五つ。
そしてその上に書かれた注意書きには、〈誤認がこれを身に着けると開始〉と書かれていた。

｢今はあと三人待たなきゃ見たいでね♦丁度暇してたところだったんだ♣｣

さて、残り一人。
最後に落ちてきたのは…

｢は…?｣

名も知らぬ試験者(モブ)だった。