奇術師 ヒソカ ページ28
三人が辿り着いた先には、
｢くっくっくっ♠️｣
狂った笑みを浮かべてトランプを弄るヒソカ、その回りには大量の死体が転がっていた。
そして彼に相対するは左腕に布を巻き、角材を振り上げるレオリオ。
｢俺はな…!やられっぱなしで我慢できるほど…
気ィ長くねぇんだよォ!!｣
｢レオリオ!｣
全力で振り下ろすも、あまりにも無駄のない動きで躱され、ヒソカの拳がレオリオに迫るーーー!
レオリオを救ったのは、ゴンの投げた釣竿の浮きだった。
ヒソカの頬に直撃し、その体勢を崩す。
更に。
『鬼火』
怪しく輝く焔がヒソカに迫る。
トランプで切り落とすも、トランプは燃え落ちた。
｢ゴン!?A!?｣
息を切らすゴンと、真剣に見据えるAとリーファ。
ヒソカはぐるりと顔をそちらに向け、ゴン達に話しかける。
｢やるね♣️｣
圧倒的な圧力。
その存在を知らないゴンは一歩下がり、釣竿を両手に持つ。
｢へぇ…君たち、“使える”のか♥️｣
｢…!｣
そう、ヒソカも念能力者である。
彼は変化系の能力者であり、ガムとゴム、両方の性質を持つオーラと、薄っぺらな物の見た目を自在に変化させる能力を操る強者である。
と、無視されたレオリオが、背後からヒソカに殴りかかった。
｢テメェの相手は俺だ!｣
しかし無慈悲にも、正確無比な裏拳が刺さり、レオリオの体が宙を舞う。
ゴンが釣竿を、リーファが双剣を振るうも、ゴンの首にヒソカの腕が添えられる。
｢助けにきたのか♦️…あぁ、大丈夫。彼は合格だから♠️殺してはないよ♥️｣
見れば、微かに動いているし、呼吸もしている。
そう、彼の目的は将来性のある
そして今この場に居合わせた四人は合格らしく、顔を見ただけでヒソカは何もしなかった。
｢一人で帰れるかい?｣
ゴンはやや圧されながらも頷く。
｢そうか♥️｣
彼はレオリオを担ぎ上げ、どこかへ立ち去っていったのだった…
彼らにとって、ヒソカは見たこともない奇妙で底の知れない“生き物”であった…
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/
作成日時：2022年7月29日 19時
