どこまでも続く無限階段 ページ25
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ようやく脱落者が出始めた。
とーー
｢おいおいマジか｣
『うっわぁ』
目の前に広がるのは非常に長い階段であった。
気を引き締める一同を尻目に、サトツはどんどん飛ばしていく。
｢うおおおおおっ！｣
ほぼ半裸で必死に走るレオリオに、クラピカが問いかける。
｢一つ聞こう。お前がハンターを目指す理由は本当に金目当か?｣
｢!｣
｢違いますね。ほんの少しの間過ごしただけですが、貴方がただの金の亡者のような底の浅さを感じません。｣
｢確かにお前は馬鹿だが、お前は金儲けだけが目当ての奴らとは目が違うよ｣
多少イラつきながらも、レオリオは口を開く。
｢悪いが、俺にゃあお前のような立派な動機なんざねぇよ。｣
クラピカの動機は失われた同胞達の目を取り戻すこと。
その為ならば、雇われだろうが汚れ仕事だろうがどんな仕事だってこなす。
しかしレオリオの目的はあくまでも金なのだ。
｢嘘をつくな。本当に金で全てが帰るとでも...!｣
｢思ってるさ。物も心も、命だって...買えないモノはねぇ!｣
｢撤回しろレオリオ!｣
｢事実だ!金さえありゃ俺のダチは死ななかった!｣
そう言い放ち、舌打ちするレオリオ。
彼も彼なりに考えているのだ。
｢医療費、ですか。｣
｢そうだよ。決して治らない病気じゃなかった!問題は法外な治療費だ!
俺は単純だから医者になってやろうとしたさ!
ダチと同じ病気に苦しむ子供を治して、『金は要らねぇ』って言ってやるのが俺の夢だった!｣
レオリオは憤慨する。
この金にまみれた世界に。
｢笑い話だぜ!!そんな医者になるにはさらに見たこともねぇ金がいるそうだ!
わかったか!金金金だ!｣
二人は微笑み、レオリオと共に走り続ける。
地上への階段中間地点
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作者名：クロロフィル@深緑の指揮者 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ugt8ragist4/
作成日時：2022年7月29日 19時
