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世界の歌姫に花束を 70 ページ27

トンタッタ族のお家にお邪魔して
皆でウタちゃんの歌を聴いていた
一曲終わると、私たちは大きな拍手を送る
皆が笑顔で喜んでいる中
一人だけ、トンタッタ族の長である
メロディという女性が涙ぐんでいた



「あぁ、幸せです・・」


「そんなに〜?」


「私たちはずっと・・・
貴方の誕生を待っていました!」



メロディさんが他の人に合図すると
彼らは細長い箱をウタちゃんの前へ慎重に運ぶ



「これは・・・?」


「これは私たちトンタッタ族、そして
人間さんたちの間に伝わる品物です・・

ウタウタの実と共に、この島で
密かに受け継がれてきました・・・・」


「どうぞ!ウタ様!」


「い、いいのかな・・っていうか、様って・・」



戸惑うウタちゃんの横から
私とブルックさんが促した



「いいと思うよ」


「そうですね、貰っておけるものは
貰っておいた方がいいですよ」


「そ、そう・・・じゃあ・・・
ありがとう、いただきます・・」



ウタちゃんは一度贈り物を受けとると
メロディさんが開けてください、と促した
彼女は恐る恐る箱を開けると、中には



「・・・指揮棒・・?」


「すごく高価な代物ですよ、これは・・!
70年近く生きてきましたが・・・
保存状態も抜群です!」


「ちょ待って、純銀じゃない?」


「キャーッ!!気を付けてくださいウタさん!
くれぐれも、ナミさんに見つからないように!」


「う、うん・・・・」



さ、さすがブルックさん、麦わらの一味だ
ウタちゃんが不思議そうに指揮棒を見つめていると
メロディさんが、微笑みながら説明してくれた



「それは、魔王を操る唯一無二の指揮棒です」


「ま、魔王・・・?」



ワンピースの世界に
そんなファンタスティックな存在いるの?、と
首をかしげていると
どうやらウタちゃんとブルックさんには
心当たりがあるらしく、驚いていた



「ま、魔王って、あの!?」


「Tot Musicaのことですよね!?」


「えぇ、よくご存じで
魔王を呼び出す楽譜は、エレジアに
そして操る指揮棒とウタウタの実は、このアレジエに
古くから、私たちはそう受け継いでいきました」


「へ、へぇえ・・・・」



ウタちゃんの表情が少し強張ったので
魔王の存在が気になったが、聞かないことにした

瞬間、ドォォンと大きな地響きが
部屋中に響き渡った

こ、この、地鳴りは・・・!!



「親父だ!!やばい!!」


「もう追いついてきたんですか!?
さすが白ひげ海賊団ですね・・」



怒ってる時の地鳴りだぁ!!

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作者名:ロモォコ | 作成日時:2023年8月4日 23時

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