世界の歌姫に花束を 58 ページ15
ウタちゃんと抱きしめ合いながら
ガクブルとその人影を見つめていると
ウタちゃんが、驚いた声を挙げ
ひょいっと人影の頬を掴み、持ち上げた
「ルフィ!?何してんの!?」
「お、おぼれてたあ・・・・」
引き上がったのは素っ裸のルフィ君だった
咄嗟に私は目を瞑って
体を肩まで湯につからせた
「し、しぬかとおぼったぁ・・・
ありがとう・・ウタ・・・」
「そっか、ルフィも悪魔の実の能力者だもんね
・・・・・」
「ウ、ウタちゃん、色々驚くのは分かるけど
まずはルフィ君を浴槽から出せる・・・?」
「えいっ」
ウタちゃんが楽しそうな声を出した途端
バシャーーーンッ!!!と大きな音が
思わず目を開いてしまった
「ごぼぼぼ・・・」
「ギャー!!ルフィ君!」
「あ、遊ぼうと思って・・・
ちょっと手を離してみたら・・」
「お風呂で遊んじゃダメ!
とにかく、ルフィ君助けなくちゃ・・・」
お風呂で沈みゆく彼の左腕を掴んで
ぐいっと引き上げる
い、意外と体重あるな・・・
ウタちゃんにも右側から助けてもらい
なんとか、白目を剥いた彼を引き上げた
「あちゃー・・・水飲んでる・・」
「死んでる!?」
「死んでない、死んでない・・・
でも窒息死寸前だから、浴槽から・・」
出そうとして、ウタちゃんと一緒にせーのっと
浴槽の中で膝を立たせたら
ブシャーッと血しぶきが、浴槽の扉の向こう側から
吹きあがって、扉一面を真っ赤に染めた
「えっ!?」
「ま、まさか・・・」
いや、絶対
『あっ!!サンジくんが目を離した隙に!!』
『ごめんなさい、乳液とか取りに行ってる間に・・』
『ほんと油断も隙もないわ・・』
ナミさんとロビンさんの声が聞こえてきたので
私は大声でナミさんに助けを求めた
「ナミさーん!ルフィ君がお風呂で溺れてるので
こっちも助けてほしいです〜!」
『何ですって〜!?
ちょっと開けるわよ・・・』
ガラッと扉が開くと、ナミさんが呆れた顔で立っていた
瞬間、ナミさんの背後で何か
カシャッという音がしたけど、気の所為かな
ナミさんは私たちに近づいて
体を隠すための、全員分のタオルをくれた
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麦わら達の居場所を掴み、周辺まで追いついた
あぁ、やっと、やっと、会える、だが・・・
Aの気持ちが、俺から離れていないか・・
すると、電伝虫が何かを受信したらしく
ピピピ、と音を出しながら、一枚の紙を出した
そこには、そ、こには・・・!!
「浮気だッーーー!!!」
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2023年8月4日 23時
