世界の歌姫に花束を 57 ページ14
人様の船の上で二度寝を決め込んでいると
着いたぞー、というウソップ君の声が聞こえ
ナミさんが私たちを起こしに来た
「ほら、起きなさい二人とも」
「うぅ〜ん・・・」
「あと5分・・・・」
「起きないと、海に叩き落すわよ?」
ナミさんの怖い脅しを聞いて
私とウタちゃんはバッと一緒に飛び起きた
「おはよう、二人とも」
「おはようございまふ・・・」
「眠いよう・・・」
「昨日結構飲んでたものね〜
ほら、島に着いたから
お風呂で小奇麗にしてきなさい!」
ナミさんは私たち二人の首根っこを掴んで
ずるずると浴槽がある方へ引きずる
「あ、あそこの剣士も寝てるのに・・」
「不公平だ・・・」
「アイツはいつも寝てるからいいのよ!
下着とか、着替えは貸すからいってらっしゃい!」
そう言われて、ぽいぽいと
私たちはお風呂場に放り込まれた
「うー・・・あるけなぁい・・・
A連れて行って・・・!」
「だーめ、ほら、起きて!」
「うーん」
ぐずるウタちゃんの髪型は
そのまま寝たのかぐちゃぐちゃになっていた
髪ゴムを解いて、軽く櫛でとかした後
彼女の服をひん剥いた
「キャーッ、Aのスケベ!」
「そうです、私はスケベな女でーす」
「ちょっとお、めんどくさいからって
流さないでよー!!」
「あははっ、ごめんごめん」
ウタちゃんからの絡みを
なんとなく受け流しながら
私も服を脱いで、一緒に浴槽の方へ行った
「わーっ、大浴場!!」
「こら、走らないの」
「窓もあるよー!海がよく見えるし!
早く入ろう!!」
「まずは体洗ってからね!
ここ座って、髪の毛洗うから・・」
「はーい」
ウタちゃんは大人しく椅子に座ってくれた
シャンプーを適量とり、わしゃと彼女の髪の毛を
揉むように洗い始める
「痒いところはありませんかー?」
「あ、うーんとね・・右の方!」
「ここ?」
「もうちょい上・・・・」
「ここかな・・・?!」
「惜しい!ちょい左!!」
「ここだあ!」
「は〜、きもちい〜」
女二人で騒ぎながら体を洗いあうと
ふぅ、とゆっくり湯船に浸かった
「「はぁ〜〜〜〜〜・・・・」」
「いい湯だね・・・」
「ほんと・・・・」
「力が抜けちゃう・・・」
「おっと、ウタちゃん
私の方に寄りかかりな」
「ほあ〜、ありがとう・・」
あー、にしてもほんといいお風呂・・
ぼーっとしばらく浸かっていると
ブクブクとお風呂の底から泡が出てきた
ん?人影のような・・?
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作者名:ロモォコ | 作成日時:2023年8月4日 23時