不死鳥で独占欲の強い彼とオタクで冴えない彼女は：番外編 4

ちび夢主 25 ページ8

ベッジさんとマルコ隊長の鍵を
解除した後
牢屋の鍵も解除しようと、手にかけたら
部屋の扉がバーン、と突然開いた
入ってきたのはベイベマスターと
その手下の女部下が数人


「あ!!あの野郎!!
Aッ・・、赤ちゃんたちを返しなさい!」


「野郎だなんて、下品な女ねぇ
ンフフフフフ、十分な収穫だわ・・・
超新星のギャングベッジに
白ひげ海賊団、1番隊隊長の首なんてェ」


奴は牢屋の前で豪華な椅子に座り
脚を組みながら、そう話す
やっば、私は咄嗟にマリィさんたちを見る
彼らもやはり私たちを
ぎょっと見て驚いていた


「えッ・・・!?か、海賊・・・!!?」


「貴方たち、海賊だったんですか!?」


「え、えっと、騙す気はなくて・・・」


なんとか弁解しようとするが
話の途中で奴に遮られてしまう


「貴方たちは、無害な一般市民だったのねぇ
ごめんなさぁい、すぐに赤ちゃんと一緒に
解放してあげるわよン・・・・

って、あらやだぁン・・・
能力者共の錠を解いたの・・
これじゃ、しばらく牢屋は開けられない
杞憂かもしれないけどォ」


「ごちゃごちゃうるさいわよ変態」


やだ〜もう〜
ナース長が挑発してる〜怖いよぅ

まだ解放されないことを知った
マリィさんたちは肩を落とした
奴はナース長の挑発に少し
ピキと頭の血管を浮き上がらせたが
咳払いをして、さて、と話し出す


「白ひげ海賊団に質問よォ
・・・あの赤ちゃんは誰の子かしらン?
攫った子?それとも・・
・・アンタたちの誰かの子?」


それまで目を
血走らせていたナース長も
慎重に言葉を選んだ


「それ、答えなくちゃだめ?」


「ウーン、まぁどっちでもいいんだけどォ
海賊の子なら、育てて海軍の戦力にするしィ
攫った子なら、本当の親を探すわ」


奴が口出したとある単語に
私たちは驚愕した


「海軍・・・?!」


「アタシィ、元海軍なのォ
向いてなかったから、辞めたけど
今でも連絡はとってるのよン」


「な、何のために・・・?」


私がつい頭の中の質問を
言葉に出してしまったら
奴はニヤ、と口角を上げた


「ここに来た海賊の親子を捕縛して
親は牢獄に、子供は保護して
海軍に入れさせる仕事のためン!
まぁ、海軍が嫌な子もいたから・・・
そういう子はここで働かせるわぁ」


「えぇ〜、すごぉ〜い
なんか真面目〜」


「ま、待ってよ、じゃあペッツは・・!」


「問答無用で、私が育てるわよ」


にこりと、彼は
少し首を傾けて不気味に笑った

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