ちびマルコ1 ページ5
寝覚めの悪い朝
ぱちぱち、と瞬きをして
寝返りをすると
ふにっと柔らかい何かが顔に当たった
「・・・・ン・・?」
感触的に人間の温もりだったため
起き上がって、柔らかい何かの
正体を見ると
肌を露出した女が
俺の横で、すやすやと寝ていた
瞬時に頭の中がこんがらがって
その脳の動きに声も同調した
「誰だよぃぃぃぃぃぃ!!?」
見知らぬ女から距離をとって
女の様子を観察する
眠たそうに、女は
むくりと起き上がって
肩に掛けられていた服を着直した
「どうしたの・・マルコさん・・」
「アンタ・・なんで俺の名前を・・
知ってるんだ・・・っ・・!!?
侵入者かよぃ!!?」
動揺が収まらない
しかも、あの女が着直した服
俺の服じゃねぇか!?
女は薄っすらと目を開けて
俺の方をじぃぃ、と凝視する
敵、には見えないが・・
「・・・あれ、マルコさん・・
ちっちゃくなった・・?」
「やかましいよぃ!!
まだまだ成長期だ!」
「・・・ん?
んんん・・・・?
・・・マルコさん
今の貴方の年齢を言える?」
「ば、バカにしやがって!
・・・14だよぃ・・」
女と対話しつつも
周りの部屋の様子を見る
大部屋じゃねぇ
しかも今まで俺が寝ていたのは
ハンモック型ではなく
普通のベッドだ
ここは、本当に
モビーの上なのか?
俺はもしかして
この女に攫われでもしたか?
ぐるぐると頭の中で
あらゆる憶測が飛ぶ
「大丈夫」
混乱する俺を宥めるような
優しい声で、女は言った
「落ち着いて・・
まずは、ここがどこかを
話した方がいいですか?」
「ありがてぇけどっ
その前に何か着ろよぃ!」
「あ、し、失礼」
服は着ているが
胸元がチラチラ見えて
気が散ってしまう
女は少し頬を赤らめて
着ていた服をぴしっと着直して
今の、この状況を説明してくれた
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「14歳のマルコォォォ!!?」
「えぇ、なぜかは・・
分からないのですが・・・
本人の挙動を見る限り
嘘をついてるとは思えませんし・・」
私はとりあえず
14歳のマルコさんを
食堂に連れて行って
皆に説明を終えた
当の本人はお腹を空かせていたので
朝食を横で黙々と食べていた
「ええっと、そしたら・・・
34年前のマルコってことか」
「懐かしいな〜、この無垢な感じ」
「ジョズはでっかくなったよぃ」
「フフフ、そうだなァ」
ジョズさんの母性本能が!!
目覚めようとしている・・!!?
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年12月23日 1時
