ちび夢主 7 ページ39
ナース長とナースに
Aの咳の症状があることを説明して
早速、診察に取り掛かる
3人とも棚から薄いゴムの手袋とマスクを
取り出して、手を洗い
手袋とマスクを取り付けた
「お前らは解散しろぃ
手は足りてる」
「分かった、頼んだぞ!」
医務室の扉を閉めてもらって
ナースにAの体を
支えてもらいながら
口の中を光で当てて
喉奥に炎症が起こってないか見る
「・・・大丈夫ね」
「あぁ・・・」
ほっと胸を撫でおろす
薬の棚を見たが、やはり
この船に赤ん坊用の薬剤はない
調剤すれば、できないことは
ないのだろうが
「はい、お終いだよ〜
よく我慢できまちたねぇ」
「けほっえほっ」
ナースがAを抱き上げて
よしよし、と頭を撫でる
涙も引いて落ち着いている・・・
安心しているのか、それとも
単に泣きつかれているのか
素人目ではどうにも分からない
「まだ咳してるなァ・・
持ってきたぬるま湯で
喉を湿らせておこう」
「そうね・・・咳は怖いわね・・
後は私たちに任せて
アンタは夕食とってきなさい」
「後で食うからいいよぃ」
「いいえ、駄目よ
それにお風呂に入らせるから」
ナース長たちに無理矢理
部屋から追い出されてしまった
ったく、なんだよぃアイツ
少々不服ではあるが
実際、赤ん坊の知識に関しては
俺よりもナース長の方が持ってるので
任せられるところは
頼ってしまうか・・・
そうだ、食堂に行く前に
まずは書庫に行こうと
書庫のある方向へ足を速めた
---------------
ナースたちと一緒に
Aに水を飲ませた後
一緒にお風呂に入る
「赤ちゃんだから
お風呂の温度、少し
下げましょうか」
「えぇ、お願い」
お風呂の温度を少し下げて
Aを腕の中に抱きながら
一緒に湯船につかった
「う、あ」
「ん?お水、怖いの?
大丈夫、こうやって
ずっと抱っこしてるからね
大丈夫よ、大丈夫・・・」
安心するように
優しく抱きしめて背中をさする
しかし、まだ安心はできないようで
ぐずぐず、とぐずり出してしまう
「うう、う”〜」
うぇ〜ん、と大声ではないが
涙を瞳から流して
泣き出してしまった
「よしよし〜
もう眠いのかしら・・」
「ナース長、代わりますよ!
私、先に洗ってきたので」
「あ・・ありがと・・・
悪いわね」
「いーえ!
泣くの酷くなったら
先に上がってますね」
「えぇ、お願いね」
ナースの言葉に甘えて
Aを預けて自分は
髪の毛と体を洗いに、湯船から出た
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年12月23日 1時
