ちび夢主 5 ページ37
くりくりとした瞳が
何とも、可愛らしくて
自然と頬が緩んでしまう
「ん〜?どうしたよぃ?」
「・・・げぼ」
「おわあああああ!!?
A大丈夫かよぃ!!?」
いきなりAがげぼ、と
飲んでいたミルクを
吐いてしまったので
慌てて服の袖で口の端から
零れていくミルクを拭う
「わああああごめんんん!!
ミルクまずかったかああああ?!」
「二人とも落ち着きなさい!
大丈夫よ!
赤ちゃんにはよくあることなの!」
代わりなさい、と
ナース長に大人しくAを渡すと
「こうやって抱き上げて
顔を自分の肩にのせて・・・
それで、背中をさすってあげるのよ
こうすれば・・・」
「げぷぅ」
「ほら、げっぷした
いい気持ちでちゅねぇ〜
赤ちゃんはまだ胃の筋力が弱いから
自力で空気を吐き出すことができないの
だからミルクを飲ませた後は
背中をさすって、げっぷさせてあげて」
「おう、分かったよぃ」
はい、とナース長からまた代わって
見よう見まねで
Aの背中をさすってみると
「げぷ、げぷ」
ン可愛い・・!!
ミルクをたらふく飲んで
げっぷをした後
うとうと、とAは
段々と瞳を閉じていく
「眠いみたいだな」
「隊長!濡れたタオル持ってきましたよ」
「助かった、ありがとうよぃ」
隊員が持ってきてくれた
温かい濡れタオルで
Aの涙の跡と
口の端についたゲロの跡を拭く
「んん”〜」
「あっと、ごめんよぃ〜
少しごしごしするからな〜」
「あ〜」
「ん〜気持ちいいな〜」
タオルで拭き終わると
Aはご機嫌になったようで
そのままぐずることなく
ゆっくりと目を閉じて
眠りに落ちた
「フゥ・・・」
「隊長、抱っこ用の
紐と布がありますよう」
ナースが気を遣わせてくれて
紐と布を受け取る
「ありがとう、早速設置するか」
周りの奴らの助けも借りて
Aを体の前に固定させる
よし、顔がよく見える
「フフフ、似合ってるわよマルコ」
「子連れ狼っぽい!」
「やかましいよぃ
俺はこのまま親父に報告してくる」
じゃ、とAの体に手を添えたまま
食堂を出て、親父の部屋に向かった
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親父の部屋に入ってからの
第一声は
「・・・誰の子だ・・
Aもナースたちも
腹が出ているようには見えなかったぞ」
「親父、ちげぇよぃ・・」
俺は親父に
この一連の事件の概要を説明し
元に戻るときは1か月後だということを
親父に伝えておいた
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年12月23日 1時
