色んなBOXシリーズ〜お題が変化していく部屋〜7 ページ4
もう逃げられそうにない・・
観念して、ふっと横を向くと
お題の文字、いや数字が
何やら変わっているように見えた
「待って、待ってマルコさんっ」
「ンン、今更怖いなんて言うなよ」
「違くて、あれ見てください!」
私はがばっと起き上がって
マルコさんの顔を両手でつかみ
無理矢理、横に向かせた
「・・・・数字が」
「やっぱり減ってますよね?」
お題に書かれていた８の数字は
7回に減っていて
二人して首を傾げた
「ま、致すことに変わりは」
彼が言い終える前に
バコォン、と軽く何かが
マルコさんの頭を叩いた
「マ、マルコさん大丈夫・・・?」
「・・あぁ」
彼は不機嫌そうに後ろを振り返り
その正体を見て驚いた
私も彼越しにひょこっと
顔を出して見てみると
『おめーら煩悩ありすぎかヨ』
という吹き出しを持った
白い手が宙に浮いていた
「てめぇに言われたかねぇよぃ」
「・・・どういうことですか?」
『抱くって、だくの意味じゃねーヨ
いだく、ってほうの意味だヨ
勘弁しろヨ、ここは全年齢用なんだヨ
大人の運動会はここから出てやれヨ』
吹き出しは見ていて心地の良い
ペースで説明をしてくれた
な、なんだ・・・抱くって
そっちの意味じゃないのね・・
自分もなんだかんだ言って
自然とそっちの意味だと思っていたので
少々恥ずかしくなった
「・・・・・ッチ」
「ふふっ、いじけないでマルコさん
ささっと終わらせてしまいましょ?」
『そうだそうだ
もうお前らには飽きたから
早く出ていけヨ、バカップル』
「く、口悪いなぁ・・・・」
白い手と吹き出しは
言うだけ言うと、また部屋のどこかへ
消えて行った
すると彼はすぐにぎゅっと
私を腕の中で抱きしめてくれた
「・・・あぁ、抱き心地がいいよぃ・・」
「ふふふ、マルコさん専用の
抱き枕でーす」
「絶対に、他の奴には使わせねぇな」
ぎゅううぅ、と彼の抱きしめる力が
一層強まった
少し苦しいけど、じんわりと
彼のぬくもりが伝わってきて
幸せを実感した
あ、ちょっと待って
さっきちょっと恥ずかしいこと
言っちゃった気がする!!
「こ、今度は私から!」
「おう、抱き枕になってやる」
「・・その言い回し
やっぱり恥ずかしいから忘れて・・」
「A専用の抱き枕」
「ヤメテ」
恥ずかしがりつつも
私もマルコさんを腕の中に・・
収まり切れないけど
とりあえず抱いて、ぎゅうと抱きしめた
交互にその行為を繰り返していると
扉が完全に開いた
ちびマルコ1→←色んなBOXシリーズ〜お題が変化していく部屋〜6
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年12月23日 1時
