ちびマルコ26 ページ30
親父がタイプかぁ、敵わないなぁ親父には
好きな人の初恋を聞いて
若干残念に思ったが、相手が親父なら、と
妙に納得してしまう
「親父の魅力は老若男女問わず・・」
「うん、違いないよぃ」
マルコさんはうんうん、と
力強く頷く
そして、あっと思い出したように
私に問いかけた
「弟がいるって言ってたよな?」
「あ、そうでしたね・・・
その話もしましょうか」
話が長くなったが
彼に私には二人の弟がいることを
順を追って説明をした
「な・・・お前・・
異世界人だったのかよぃ!?」
「あ〜新鮮ですね・・その反応・・」
「お伽話だと思ってた!
すげぇよぃ!!異世界ってどんなところ!?」
目をキラキラと輝かせて
楽しそうに聞かれるので
こちらもついつい
饒舌になってしまいそうになる
が、しかし
「んー、それはこれから
マルコさんの目で確かめてください」
「く・・・ケチ女・・・」
「ケチで結構ですー」
彼は冒険が好き
だからそれを台無しにしてしまうのは
なんだか心苦しい
マルコさんは少し拗ねたように
ぷいっとそっぽを向いてしまった
か、可愛い・・・天使・・?
彼の愛くるしさに悶えていると
医務室の扉が開かれた
「おーい、マルコ」
「見舞いに来たぞ」
「ジョズ!ビスタ!」
ジョズさんとビスタさんが
姿を現すと
拗ねていた彼はパッと表情を変えて
嬉しそうに二人に笑顔を向けた
「Aまだここにいたのかァ?」
ビスタさんがニヤニヤしながら
私の頭に肘を置いて話しかける
「い、いま出ようとしてたんです!
じゃあ、私はこれで・・・」
ビスタさんの手を払って
椅子から立ち上がると
切れたパイナップルを
お皿いっぱいに持っている
ジョズさんに引き留められた
「なんだ出てくのか
パイナップルをサッチから
貰ってきたから・・・
皆で食べようと思ったんだが・・」
「え、お、美味しそう・・
用事済ませたらすぐに戻ります!」
「おう、待ってるぞ」
「早く来ないと
マルコがすねちまうぞー」
「馬鹿野郎ビスタ!」
去り際に、ぽかぽかと
可愛い効果音が出そうな打撃を
マルコさんがビスタさんに
喰らわしていて
とても
「しゅきぃぃ・・・」
「A、鼻血出てる」
「おおっと」
通りすがりのナースさんに
飽きられながら
ティッシュを渡されて
有難く、それで鼻血を止めた
さてさて・・
先ほどの船長から得た情報を
海軍にいる弟に連絡するか
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年12月23日 1時
