ちびマルコ11 ページ15
私とマルコさんは二人で
人だかりの多い腕相撲勝負ではなく
ラクヨウさんとナミュールさんの
人生ゲームを見守りに行った
「ナミュールさんの職業は何ですか?」
「パン屋さん」
「ん、ふふふ・・・そうなんですか
可愛い・・・」
「可愛い言うな!」
「だって〜」
ふっとナミュールさんの
駒を見てみると
ナミュールさん自身を表した
青い人形の隣に
ピンク色の人形が設置してあった
「ナミュールさん結婚してる!」
「へへへ、気が付いたな・・
俺の奥さんは、イタチザメの魚人だ」
「ほほぉ〜心当たりがあると見た」
「ラ、ラクヨウ・・・!」
「どんなところに
惚れこみましたか〜?」
ラクヨウさんに便乗して
ナミュールさんに茶化す様に
質問をすると
彼は照れつつも、教えてくれた
「う、うーん・・・
やっぱり、泳ぐ姿かな・・
速いし、綺麗だと思って・・・
あ、あと・・
気が強くて、感情表現が
分かりにくいところとか・・
・・・可愛いんだ!」
「ほぉ〜・・・
やっぱり可愛いよナミュールさん」
「ナミュールあざといな〜」
「う、うるさいっ!
ラクヨウはどうなんだよ!?」
ナミュールさんが言い返すと
ラクヨウさんは
豆鉄砲を喰らったような顔をして
そうだなぁ、と考え込んだ
「俺のタイプかぁ〜・・・
・・・やっぱ・・
顔とケツがいい女かな!」
ぽく、ぽくと一瞬沈黙が生じて
ラクヨウさん以外の3人の溜息が
同時のタイミングで出た
「なんだよお前ら・・・」
「・・・変わらねぇな、ラクヨウ」
「あれっ、俺は若い頃も
そんなこと言ってたか?」
「言ってたよぃ」
「ま、まぁ飾らない性格って
イイデスヨネ・・・」
「あーあ、妹に気を遣われたら
もうお手上げだな」
「な、なんだとぅ」
ラクヨウさんは
バツが悪そうな顔で
うぐぐ、と押し黙る
すると横から
何やら温かい飲み物が差し出される
「よっ、俺も混ぜろよ
あっちは怪我しそうだ」
彼は腕相撲をしている人だかりを
親指でぐっと指さして
適当な椅子に座って会話に混じる
「サッチさん!あったかい・・
ありがとうございます!」
渡されたのは温かいココア
ぷかぷか、と白い何かが浮いている
多分マシュマロかな
「マシュマロ浮かべてみた」
「ふふ、可愛い」
「だろ?
で、お前らはコレ」
「エッグノッグか、ありがとうな」
他の3人に渡されてたのは
甘い香りのする、白い泡立ちが目立った
たぶんお酒のカクテルだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年12月23日 1時
