悪女 7 ページ7
ナース長はお礼を言った後に
なぜか謝罪もした
「ごめんなさい、貴方に
マドラスのことを隠そうとして・・」
「いいんですよ、ナース長
・・・もしも私が知ったら
傷つくって気を遣ってくれたんでしょう?」
「そのつもりだったけど
結局、貴方もマルコも・・・
・・・傷つけちゃったわね」
「ナース長、もう大丈夫だから・・」
「・・・指輪、ごめんね
取り戻せなかった・・・?」
彼女は本当に申し訳なさそうに
私よりも、落ち込んだ声色で
また謝ってくれた
「指輪は心配いらないよ・・
マルコさんが取り戻してくれた!」
だから大丈夫、と答えると
ナース長はほっと安堵して
良かった、と嬉しそうに微笑んだ
マドラスから奪った薬草の育て方を
まとめたノートと、種を
ナース長に預けた後
寝る支度を済ませてから
医務室を出ていくと
扉のすぐこちら側に
マルコさんが壁に寄りかかりながら
私のことを待っていてくれたようだ
「・・・ただいま、いや
おかえりか?・・・A」
「ふふっ、ただいま」
彼は私の肩に優しく触れて
私を引き寄せてから
そのままゆっくり彼の部屋の方に
二人で歩き始めた
部屋に入ってから
ベッドの上に腰を掛けると
彼も隣に座って
懐から、とある物を取り出した
私は自然と左手を彼に
差し出していた
「取り返してくれて・・
ありがとうございます」
「ん、いいんだ
・・・ごめんな、悲しませて」
いいえ、と私は首を横に振った
彼は悪くないし
もう私の気は済んだのだ
彼女には一矢報いることができた
少し卑怯かもしれないけど
それは彼女にもお相子だ
でも、一つ
心残りができてしまった
「あの、お願い事があります」
「ん?」
煙草を吸ってるところが見たい、と
彼に強請ると、びっくりして
駄目だ、と断固拒否した
「お前の肺を黒くしたくないよぃ」
「い、一回だけ
今日だけでいいんですっ」
「・・・・なんでいきなり」
うっと言葉に詰まる
それでも彼は
話を聞いてくれるに違いない、と
胸の中を打ち明けた
「・・・マドラスさんが
マルコさんは、その、した後に
煙草吸うって・・・」
「あの女・・・・」
「そ、それで
・・・タバコ吸った後のキスが
う、羨ましくなっちゃったんです!
私も、してほしい!」
彼はう〜ん、と悩んだ後に
引き出しから煙草とライターを
取り出して
「1本だけだよぃ」
はいっと返事をして
わくわく、と彼が吸うのを待った
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ロモォコ - まなかさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです〜!!これからもよろしくお願い致します!! (2021年11月10日 14時) (
レス) @page42 id: f9fe79d7b3 (このIDを非表示/違反報告)
まなか(プロフ) - めちゃくちゃ文字打ったら短い文章にしろと言われ、、泣 最初から読みました！大好きです！！更新楽しみにしてます！！(こんなんじゃ言いたい事足りない泣) (2021年11月9日 19時) (レス) @page42 id: 3d8bc76236 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年9月26日 2時
