悪女 6 ページ6
ふざけんな、と言い放ち
女の襟を掴んだ瞬間
ビリビリビリ、と
手足に痺れが、出てきた
「な、なんなの」
「痙攣に近い症状です
次は腹痛と下痢、嘔吐」
女の言う通り
確かに吐き気がしてきた
気持ち悪い、いや、いやだ
その場に倒れこんで
口を抑える
「苦しそうですね
さすがに可哀想なので
はい、お水
落ち着いたら化粧下地を
捨ててくださいね
毒入りなので、またこういう
症状を起こしてしまいます」
女が持ってきた
桶に入った井戸水で
必死に顔の肌の化粧を
ゴシゴシ、と洗った
「さて、本題に入りましょうか
私がここに来たのは
貴方の苦しむ顔を見るためではなく
薬草の育て方を教えてもらうため」
そう言うと女は
失礼します、と言って
私の懐の中を探る
「鍵借りますね」
「ま、ま”、まぢなさいよ・・!」
彼女は振り返ることなく
私の家に勝手に入って
すぐに何かを持って
戻ってきた
「育て方のノートと種
貰っていきますね
ありがとうございます」
嬉しそうに女は笑うと
ぴぃっと口笛を吹いて
白いドラゴンを呼んだ
ぎり、と私は歯を食いしばって
「なんで、アンタが!!
マルコを手に入れられたの!?」
すると女は白いドラゴンに乗って
こちらを向きながら答えた
彼女は笑って
「私は彼を手に入れた訳じゃない」
バサッと白いドラゴンは
羽を広げて、真っ暗な空へと
女を乗せて帰っていった
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マルコさんはもう
帰っているだろう
バレないように、船尾のほうで
わさびに降ろしてもらった
「ありがとう、わさび」
「がぅ」
「うん、大丈夫
もう寝ようね」
よしよし、と頭を撫でて
そのまま一緒に
誰かに見つからないように
医務室へと戻った
「A!わさび!」
「ただいま、ナース長!」
「もう、心配したのよ
貴方いきなり
出かけてくるだなんて・・」
「えへへ、ナース長
これ見てください!」
後ろに隠してあった
例の薬草の育て方と、種を
じゃーん、とナース長に見せた
彼女はそれらを見た途端
笑顔になった、と思ったら
すぐにしかめっ面になって
私の頬をぎゅうぎゅうと揉んだ
「んんむ」
「無茶したわね!
もう、アンタって子は!」
「ご、ごめんなひゃい」
「もうっ」
ナース長は、しかめっ面から
優しい笑顔になって
私の頬を揉むのではなく
優しく撫でてくれた
「でも、ありがとう・・・
これでお父さんの調子が
悪いときでも安心だわ・・」
ありがとう、と
彼女は改めて言った
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ロモォコ - まなかさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです〜!!これからもよろしくお願い致します!! (2021年11月10日 14時) (
レス) @page42 id: f9fe79d7b3 (このIDを非表示/違反報告)
まなか(プロフ) - めちゃくちゃ文字打ったら短い文章にしろと言われ、、泣 最初から読みました！大好きです！！更新楽しみにしてます！！(こんなんじゃ言いたい事足りない泣) (2021年11月9日 19時) (レス) @page42 id: 3d8bc76236 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年9月26日 2時
