不死鳥で独占欲の強い彼とオタクで冴えない彼女は：番外編 2

色んなboxシリーズ〜キスしないと出られない部屋〜2 ページ46

油断した、海軍の軍艦で
国をシャルリア様と周回してたのに
とある海賊団の能力者に
能力を当てられてしまい
俺と、シャルリア様は
真っ白な部屋に閉じ込められた



「・・・シャルリア様、無事ですか?」


「っいたた・・・え、えぇ・・
ここは・・どこなの・・?」


「先ほどの海賊の能力のようで・・
この扉を開かないと
出られないようですね・・」



重厚な扉をじっと見ていると
扉の上の看板に
何やら文字が浮かび上がる

その文章を見て
俺は飛び跳ねた



「キッ・・・!!!?
キスーーー!!!?キ、キスゥ!!?
接吻!!?ワアアアァァァアア!!」



そこには・・・・!!
キスしないと、出られない部屋、と
書かれていた



「ひゃあぁぁぁぁぁ!!
お、おーちつけ、自分!!
シャルリア様!!ごごご、ご安心を!
俺が必ず出る方法を見つけます故!!」


「落ち着きなさい、私も探します」



俺とは違って
動揺を見せないシャルリア様
冷静に部屋の壁や床を調べて
部屋に綻びがないか、調べていく
よ、よし、俺も・・
ヤミヤミの能力で、探すぞ・・!
能力を発動して
部屋に闇を広げて
壊せる隙間はないか、と探る

・・・・こ、これ・・
見つけられなかったら
シャルリア様、と、キスする?!
し、し、死ぬかも・・・俺・・
隙間を探る中で
俺は少しだけ、期待をしてしまう



「・・・どう?」


「あ、ありませんね・・・」


「そう・・・・・」



二人の間に微妙な沈黙が流れる
誰かが外から開けてくれるかも、と
そう思って二人で
微妙な距離をあけながら
その場に座り込んで
外からの助けを待った



「こ、ここの床・・
硬くないですね・・!」


「そうね」



緊張して、いつものように
会話が弾まない・・・
どうしよう、キスしたほうがいいのか
でも、こういう場面の力を借りて
キス、するのは、どうなのだろう・・
ちょっと不誠実なんじゃ・・

ちゃんとした場で、ちゃんと告白して
恋人になってからキスするほうが・・
圧倒的に良くないか・・・!?

ンン〜でもなぁ〜・・・
クロコダイルさんに肉食であれって
助言されたばっかりだし〜

考え込んでいると
俺の中の天使と悪魔が現れた


『あのお嬢ちゃんに
お前が男であることを
気づかせてやらねぇと・・・
そのうち、悪い男に捕まっちまうぞ?

あぁいうタイプは悪い男に惹かれやすい

キスしちまえよ』


「わ、悪い男に・・・!?」


『こんなワニ男に
騙されちゃダメですよ!
いいですか、相手はか弱い女性・・
怖がらせるなんて、もってのほか!』

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