喧嘩勃発 8 ページ44
親父の思惑通り
喧嘩をしていた仲良し夫婦は
二人揃って私に薬の材料を
届けに来てくれた
「ありがとうね」
「いえ、こちらこそ・・」
Aは少し顔を赤らめながら
私にぺこり、と礼をした
マルコもありがとう、と素直に
私にお礼を言ってきた
「ふふ、そのお礼は親父に言いなさい
二人のこと、心配してたんだから」
「そっか、やっぱり親父が・・・」
パサリ、とAの肩にかかった
髪の毛が揺れたと同時に
彼女の首から少し
赤くなっているのが見えた
「あら?
怪我でもしたの?」
近づいて、その怪我を
良く見ると
なんと、それは歯形だった
歯形の犬歯に当たる部分から
血が出てしまっていた
呆れた顔でマルコを見れば
彼は、ん?と開き直った顔で
しかもなんかすっきりした顔で
こちらを見返してきた
Aは、というと
顔を真っ赤にして
手をわわ、と振りながら弁解する
「あああ、あの、これは
その、違います、違うんです」
「はいはい・・・
もういいわよ・・」
「察しが良いねぃ」
「やめたげなさいよ・・
Aがゆでだこになっちゃう・・」
ちらっとAに目線を移すが
もう遅かった、彼女は
ぷしゅう、と完全に
パンクした様子だった
「じゃあ、俺はここで失礼するよぃ
A、また後でな」
「・・・・は・・い・・」
マルコは完全に
パンクしている彼女の姿を
愛おしそうに見ながら
医務室から出て行った
「・・・まぁ、避妊はするのよ」
「あばばばばば」
こ、壊れちゃった
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その日の夜の食堂は
全員ほっと胸を撫でおろしていた
Aとマルコが仲直りしたようで
彼らはいつも通りの
穏やかな表情で会話を交えていた
夜が更けてきて
なんとなく食堂に集まった連中で
安いホットワインを飲んでいた
「いやー・・・良かった良かった」
「これで、マルコの部屋の
煙草の匂いがなくなるな」
「っち、ちょっと楽しかったのに」
「イゾウ、聞こえてるよぃ」
「おっとと」
マルコが気配もなく食堂に入り
ボトルの瓶に水を入れに来た
イゾウが、マルコをからかうが
当の本人であるマルコは
不機嫌に受け取らず
逆にやけに上機嫌だ
・・・これは、そういうことか
「ホットワイン飲むか?」
「いや、遠慮しとくよぃ」
俺は察しが核心に代わって
はっと笑い飛ばしてしまった
「無茶させんなよ、また嫌われるぜ」
「いらねぇ心配だ」
彼は上機嫌に
自分の部屋に戻って行った
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ロモォコ - まなかさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです〜!!これからもよろしくお願い致します!! (2021年11月10日 14時) (
レス) @page42 id: f9fe79d7b3 (このIDを非表示/違反報告)
まなか(プロフ) - めちゃくちゃ文字打ったら短い文章にしろと言われ、、泣 最初から読みました！大好きです！！更新楽しみにしてます！！(こんなんじゃ言いたい事足りない泣) (2021年11月9日 19時) (レス) @page42 id: 3d8bc76236 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年9月26日 2時
