検索窓
今日:4 hit、昨日:13 hit、合計:24,413 hit

潜入捜査 17 ページ26

出来るだけ、傷をつけないように
闇を蔦のようにしならせて
彼の体に巻き付けて
動けないように拘束した

怖いくらい、あっさりと
捕まってくれたな・・

彼は捕まっても
無言のまま、冷たい瞳で
俺の顔を見つめた


「俺は貴方に危害を
加える気は毛頭、ないんです

・・・聞きましたよ」


家に帰りたいそうですね、と
問いかけると
彼の瞳の奥が揺らいだ


「わかってるなら
さっさと開放してくれ」


頼む、と強く懇願されたが
俺は躊躇いつつも
真実を伝えた

貴方は帰ることができない
20歳を超えてしまうと
異世界人は
世界の間を行き来できない、と

それを知った彼は
目を見開いて、驚いて
ギリ、と歯を食いしばった


「それでも俺は
帰る方法を、探し続ける

俺の帰りを
待ってる人たちがいるんだ」


真っ直ぐな、瞳
あぁ、この強い意志は
彼女と同じだ

愛しい人に会いたい、という
強くて、壊せない意志


拘束を解こう、とした時


彼の背後に今、何か見えた
何かの異空間
そこから出てきたのは
大きな、白くて、神々しい


「鯨・・・・!?」


「俺たちはこの世界の異分子
だったら、異分子を
排除する要因があるはずだ

俺はそれを探す
邪魔するなよ」


白い鯨は唸ると


俺に目掛けて落ちてきた
咄嗟に闇の壁を作って
身を守る

闇の壁にあたった瞬間
鯨は光の粒になって消える


「・・・・やられた」


気が付けば、海岸にあった
逃走用の船は
いつの間にか消え去っていた




------------------




Aの部屋で、帰りを待っていると
どこからかクロコダイルさんが
高そうなお酒を持ってきて
それに乗じてしまった
シャルリアさんが自室から
おつまみの高いチーズを持ってくる


「どこから持ってきたんですかも〜」


「部屋の中に置いてあった
貰いモンだなァ、いい酒だ」


「白ワインならチーズよね」


「シャルリアさんも止めようよ!?」


「大丈夫よ、彼も
処理に困ってたみたいだし」


「お、カマンベールチーズ
合いそうだな」


「これも処理に困ってたから」


「任せとけ」


彼らはグラスを4つ、お皿も4つ
俊敏に用意をして
テーブルに並べてくれた
私も数に入ってんのね・・・


「お酒無理なら
ジュースもあるわよ」


「あわわ、ありがとうございます!」


シャルリアさんは
白ブドウのジュースを私のグラスに
注いでくれて
二人のグラスには白ワインが注がれた

そして三人で軽く乾杯して
二人はごくごく、とお酒を飲んだ

潜入捜査 18→←潜入捜査 16



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 5.1/10 (87 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
49人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ロモォコ - まなかさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです〜!!これからもよろしくお願い致します!! (2021年11月10日 14時) (レス) @page42 id: f9fe79d7b3 (このIDを非表示/違反報告)
まなか(プロフ) - めちゃくちゃ文字打ったら短い文章にしろと言われ、、泣 最初から読みました!大好きです!!更新楽しみにしてます!!(こんなんじゃ言いたい事足りない泣) (2021年11月9日 19時) (レス) @page42 id: 3d8bc76236 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ロモォコ | 作成日時:2021年9月26日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。