潜入捜査 11 ページ20
理事長室で一人、葉巻をふかしながら
今までに薬を受け取っていた生徒の
情報をもう一度見返していた
あの不死鳥の女を追い出してから
数分ほど経った後
部屋のあちこちから
バタバタ、と走り回る音が聞こえ
なんだ、と耳を貸せば
待てー、と微かに女の声もする
「・・・まさか・・」
部屋を出てみるが、そこに女はいない
幻聴でも聞いた訳ではあるまい、と
しばらく部屋の周辺を探ると
廊下を照らす燭台の下に
割れた眼鏡を発見
「アイツの眼鏡か?
・・・ここか」
ここらへんの壁に仕掛けがありそうだ
壁を手あたり次第に探ると
いきなり目の前の壁が
ドン!!と扉のように開いて
顔面に思いっきりぶつかった
「・・・」
「も〜、どこ行ったのアイツ・・
・・・あ」
「あ、じゃねぇよなぁ?」
俺は顔面に扉をぶつけやがった
女の首根っこを持ち上げて
ギロリ、と睨む
女は滝汗を流しながら
ごめんなさい、と謝った
「すみません・・」
「ったく、てめぇは・・
帰れって言っただろうが・・」
「そ、それが・・・
さっきの犯人が、その・・
からくり起動するの見ちゃって
・・それで・・・」
「追いかけてしまった、と?」
「そ、そうですね」
「はぁ・・・」
葉巻を吸い終わり
そのまま吸殻を砂に変えて
女を小脇に抱えた
「こうなったら
案内してもらうぞ
・・覚悟はいいな?」
仕掛けの扉の前で
真っ暗な闇を見つめながら
俺は女に言った
「えぇ、元より覚悟は
出来ています」
「よし、行くぞ」
「とりあえず・・・
降ろしてもらえません?」
「駄目だ、動き回られて
死なれたら困る」
女は不満そうな
声を上げたが、無視して
扉の向こうへ進んだ
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運よく、運悪く
クロコダイルさんと合流して
彼に小脇に抱えられながら
真っ暗な一本道を進んでいく
所々に、松明が壁に
かけられていたので
ずっと進んでいくと
やがて分かれ道に到達した
「どっちだ」
「そうですね・・・
二手に分かれるというのは
どうでしょうか?」
「駄目だっつてんだろ
仕方ない、勘だ
右に行くぞ」
勘か、まぁどこかには着くだろう
呑気にそう考えながら
進んでいくと
大量の水は流れる音が
上から聞こえた
「クロコダイルさん
これ走った方がいいかも」
「あ?」
「上から水の流れる音が
聞こえました
このまま、水がどんどん下に
流れてきているとすれば
ここも」
とか言ってたら
予想通り、大量の水が
後ろから流れてきていた
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ロモォコ - まなかさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです〜!!これからもよろしくお願い致します!! (2021年11月10日 14時) (
レス) @page42 id: f9fe79d7b3 (このIDを非表示/違反報告)
まなか(プロフ) - めちゃくちゃ文字打ったら短い文章にしろと言われ、、泣 最初から読みました！大好きです！！更新楽しみにしてます！！(こんなんじゃ言いたい事足りない泣) (2021年11月9日 19時) (レス) @page42 id: 3d8bc76236 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロモォコ | 作成日時：2021年9月26日 2時
