第133話 ページ40
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『ひっ…』
俺のすぐ後ろにいたのは、ドス黒いオーラを纏ったチーノだった。
そのあまりにも恐ろしい風貌に思わず悲鳴が出てしまう。なんで。なんで君はそんなに怒ってるの。背も高いんだから威圧が半端ないんだって。怖い怖い怖い。
冷や汗をだらだらと流しながら震える手で自分の体を抱き締める。すると、チーノが俺の横に移動してきた。
チーノが歩くたびにミシミシと空気が鳴っている。え、こいつ人間？バケモノじゃん。早く滅んで。
半ベソになる。もうやだ。帰りたい。誰でもいいから助けて。
「俺の女に何してんねん」
『ひぃッ』
チーノに肩を抱かれ、飛び上がった。やめて触らないで!!俺が死んじゃう!!あと俺お前の女じゃないから!!それと俺からこの人達について行ったから!!
心の中で叫びまくる。
「い、いや…そのぉ…」
「あ、そ、そそそんなつもりじゃ…」
「ち、違うんすよ…」
俺と同じく震え上がっている男の人達。ごめんね、俺のせいで君達も怯える羽目になったね。助けてあげたいけど俺にはどうしようもないんだ。
「何が違うねん。なぁ」
「「「『ひぃ…!!』」」」
一言一言が重い。そろそろ泣くよ？俺。
「「「す、すみませんでしたぁあああああ!!!!!!」」」
とうとう男の人達は泣きながら逃げていってしまった。本当にごめんね。あとでトントンに頼んで叱っておくから。
そんなことを思っていると、目の前に肌色が広がった。それがチーノの体であることに気付くのにしばらくかかった。
えーと…抱き締められている…？
『ち、チーノさん？』
水着を着ているとはいえど、ほぼ裸に近いこの恰好で抱き締められるのは流石に恥ずかしい。
チーノの体温が直に伝わってくるのを感じながら、彼に声をかける。
「…もう…知らん男にホイホイついて行かないでください…」
え、Hoi？(違う)
「心配したじゃないですか…」
ぎゅう、と抱き締める力を強くするチーノ。
…そうか。君は俺のことが心配で…。
『…悪かったよ、今度から気をつける。だからさ、
離れてくんない？視線が痛いから』
他の客の視線が凄いんだ。
いいかい？君は背が高いし、顔も整っている。そんな君が俺みたいな対して可愛くも色気もない女と抱き合ってたらそれは変に目立つんだよ。
「あ、ごめん!!」
チーノがバッと俺から離れる。やっと自由になった体を軽く動かして、俺はチーノをつれて生徒会が遊んでいる砂浜まで歩いた。
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名月(プロフ) - 紫さん» ありがとうございます！心の励みになります！(登録しました。) (2020年4月3日 7時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 名月さん» お、おも、面白すぎるッ、神様ッ続きも頑張ってください(≧▽≦)喧嘩が強い女子は好きよ、、、 (2020年3月31日 17時) (レス) id: 521a219ebb (このIDを非表示/違反報告)
名月 - らぁと。さん» あ、どうも！見に来てくれたんですね、嬉しいっス！！ (2020年3月3日 14時) (レス) id: 49ea14ed6e (このIDを非表示/違反報告)
らぁと。(プロフ) - どもです見に来ました((((誰おま (2020年3月2日 13時) (レス) id: b5de02ae24 (このIDを非表示/違反報告)
名月 - 黒猫さん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2020年2月23日 22時) (レス) id: 49ea14ed6e (このIDを非表示/違反報告)
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