常識を知らない女子高生は我々だとヒジキ組に狙われているⅢ【d!】 (ページ30)

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第123話ページ30

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その後、美夜さんは満足したのか

「浴衣と水着を仕立て上げる時の楽しみが増えました!!それでは!!」

そう言って風呂から上がる音がした。Aは、というと…

『何かとても大事なものを失った気がする…』

恥ずかしそうに両手で顔を覆ったAの姿が容易に想像できた。
俺達は何事もなかったかのように湯船に浸かり直し、やがて風呂から上がった。
予め用意されていた旅館浴衣に袖を通し、女湯を一瞥してから部屋へと向かう。

さぁ、録音したのを編集して皆に送るか。

【Aside】

美夜さんに好き勝手された俺は、あの後髪の毛を洗ってすぐに風呂を出た。
初めて着る旅館浴衣に苦戦しつつ、時間を見る。時刻は21時39分。もうこんな時間か。
隣からはもう騒がしい声はしないため、あいつらは部屋に戻ったらしかった。
それじゃあ、俺も戻って残りの課題でもやろうかな。
あくびを一つ漏らし、自分の部屋に向かった。

『えーと…ここだっけ』

朧げな記憶を頼りに行き着いた部屋を見て一言。多分、俺の部屋だ。
扉を開けて、中を確認する。うん、間違いない。俺の部屋だわ。俺はカバンからもう少しで終わる課題を取り出し、やり始める。

それから30分後、何とか課題を終わらせることができたので、軽く伸びをして畳に寝転がった。

『やったー課題が終わったー』

勉強はできる方なので、最近はそれで困ったことはない。いやぁ、これでこれからの夏休みは楽に過ごせるぞぉ。

んふふ、と心の中で気を緩くしていると、ちゃぶ台に置いてあったスマホがぴこんっと鳴り出した。

『誰だ？こんな時間に』

時刻は22時15分。今日一日バカ騒ぎしていたあいつらのことだ。きっと今頃寝ているだろうと思っていたのだが…
スマホに手を伸ばして、ロックを解除。あ、グルッペンからLINEがきてる。

グルッペン浴衣は何色がいいんだ?

…は？今？

Aそんなことを聞くためだけに連絡してきたんですか?
グルッペンあと水着も
A人の書いた文を無視するな
グルッペンなんや、お前だけ露出の多いやつにしてもええんやぞ
Aごめんなさい俺が愚かでした