第119話 ページ26
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しばらくすると、美夜さんが俺を呼びに部屋に来た。
「A様、お迎えに上がりました」
『あ、今行きます』
暇だからやっていた課題を閉じ、美夜さんに付いていく。
「ふふっ、Aさんは他の皆々様と違い、勉強熱心ですね。坊ちゃまにも見せて差し上げたいわ」
『あはは、グルッペンにはトントンというしっかりした奴がいるんでわざわざ俺が行かなくても大丈夫ですよ』
「あら、A様もしかして男性でしたか？」
『…はい？』
さらっとそんなことを言われ、目が点になる。あれ、俺変なこと言ったっけ。
頭を捻っていると、俺が答えに行き着く前に美夜さんが答えた。
「“俺”と仰ってましたので…」
『あぁ、そういうこと…』
確かに一人称が“俺”だったら勘違いとかしそうだもんな。
自分の中で納得し、美夜さんに真実を告げる。
『いや、女ですよ。一人称はいろいろありまして“俺”というのに落ち着いたんです』
すると美夜さんは驚いたように目を見開き、俺に頭を下げた。
「も、申し訳ございません!!失礼でしたよね…!!」
謝る勢いが凄まじい。おかげで他に働いている人達の視線が俺達に突き刺さっている。
俺はこの状態は流石にまずいと、慌てて美夜さんの発言を否定する。
『べ、べつに大丈夫ですよ!!勘違いされるような一人称を使っている俺も悪いんですし…!!』
「で、ですが…!!」
なかなか顔を上げない美夜さん。うーん、手強いな。
『大丈夫です。気にしてませんよ？それよりも今は早く皆の所に行きましょ？』
そう言うと、美夜さんはやっと顔を上げた。
「そ、そうですよね!!私としたことがこんなことで時間を潰してしまうなんて…!!A様、行きましょうか!!」
そそくさと美夜さんが前を歩いて行く。それに続いて俺も早歩きで移動した。
「お、やっと来たか」
美夜さんの案内で大広間に着いた俺は、入って早々グルッペンに「遅いゾ」と遠回しに言われた。こっちはこっちで美夜さんとの会話を楽しんでいたんですぅ。
大広間にはやっぱり既に全員揃っており、俺が一番最後だった。
適当に空いている所に座る。俺が座った右隣にはこーすけ、左隣にはくられ先生がいる。やばいな、くられ先生が隣だとご飯に何入れられるかわかったもんじゃない。くられ先生に警戒しつつ、美夜さん達が運んでくる料理を待つ。
運ばれてきたのは豪華な刺身の盛り合わせやお吸い物、焼き魚、大きな肉の塊などどれも見ているだけで涎が出てくるものだった。
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名月(プロフ) - 紫さん» ありがとうございます！心の励みになります！(登録しました。) (2020年4月3日 7時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 名月さん» お、おも、面白すぎるッ、神様ッ続きも頑張ってください(≧▽≦)喧嘩が強い女子は好きよ、、、 (2020年3月31日 17時) (レス) id: 521a219ebb (このIDを非表示/違反報告)
名月 - らぁと。さん» あ、どうも！見に来てくれたんですね、嬉しいっス！！ (2020年3月3日 14時) (レス) id: 49ea14ed6e (このIDを非表示/違反報告)
らぁと。(プロフ) - どもです見に来ました((((誰おま (2020年3月2日 13時) (レス) id: b5de02ae24 (このIDを非表示/違反報告)
名月 - 黒猫さん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2020年2月23日 22時) (レス) id: 49ea14ed6e (このIDを非表示/違反報告)
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