第108話 ページ15
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ｶﾘｶﾘｶﾘ
「……」
ｶﾘｶﾘｶﾘ
『……』
ｶﾘｶﾘｶ、
『ッ、だぁあああああ〜!!!!!終んねぇーよこの量!!!!!』
持っていたシャーペンをぶん投げて机いっぱいの書類の束をぶちまける。
今は放課後で、総統室には俺とグルッペンの2人だけ。
「もう少し頑張れA」
書類を片手にさっきあげたフルーツタルトを頬張っているグルッペン。
『いやお前も頑張れよ!!!俺より終わってる書類少ねぇじゃねぇか!!!』
「何のことだか」
とぼける彼に殺意が湧いた。もうやだ。やんないもん。
椅子に背中を預け、天井を見上げる。
『あ〜あ。ハルト先輩に会いたいなぁ〜』
自分で、声に出すつもりはなかった。本当に、気がつけばそう言っていて。
「………………………………………………は？」
威圧を感じる殺意の籠もった低音ボイス。
「……そのハルトという奴は誰だ？」
『ﾋｪｯ』
グルッペンに今にも俺を睨み殺しそうな鋭い視線を向けられ、思わず悲鳴が出る。
「答えろ」
『あっ、小学の時の初恋相手ですッ……!!!』
今思えば、この付け足した言葉がいけなかった気がする。
『ちなみに今も好きです……!!!』
カラン
嫌に静かになった総統室に響いた、金属音。
続いて
「はぁあああああああああ!!!!!!!!!？Aが恋ぃいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!？」
学校中に響いてんじゃないかってくらいのコネシマやキヨにも負けない大声がグルッペンの口から発せられた。
その叫びから約1.919秒後、総統室には生徒会全員が集まったのは言うまでもないだろう。
「あ、Aやっと来た」
あれから、騒ぎを聞きつけ理由を知ったキヨと大先生が気絶し(気絶した原因はよくわからないが)、全員から質問をされる前に家に帰ろうと逃げてきた俺は、玄関の前に立っているハルト先輩と出くわした。
ドキッと心臓が跳ねる。
『ハ、ハルト先輩…』
顔に熱が溜まるのがわかる。
「ずっと待ってたんだよ？1年の下校時刻過ぎてるのになかなか来ないんだもん」
柔らかく微笑みながら俺の元へ歩むハルト先輩。あ、来ないで。心臓爆発しちゃう。
『えっ、あ、あああああのっ、せ、先輩こそどうして私を待ってたんですか…!!』
緊張で声が震える。
「どうしてって…そりゃAと帰りたいからだよ」
『…グフッ(吐血)』
「Aーッ!!？」
嬉しすぎて吐血しながら倒れる俺を、ハルト先輩は優しく抱き留めてくれた。
え、何これ。今日が俺の命日ですか？
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名月(プロフ) - 紫さん» ありがとうございます！心の励みになります！(登録しました。) (2020年4月3日 7時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 名月さん» お、おも、面白すぎるッ、神様ッ続きも頑張ってください(≧▽≦)喧嘩が強い女子は好きよ、、、 (2020年3月31日 17時) (レス) id: 521a219ebb (このIDを非表示/違反報告)
名月 - らぁと。さん» あ、どうも！見に来てくれたんですね、嬉しいっス！！ (2020年3月3日 14時) (レス) id: 49ea14ed6e (このIDを非表示/違反報告)
らぁと。(プロフ) - どもです見に来ました((((誰おま (2020年3月2日 13時) (レス) id: b5de02ae24 (このIDを非表示/違反報告)
名月 - 黒猫さん» ありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2020年2月23日 22時) (レス) id: 49ea14ed6e (このIDを非表示/違反報告)
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