常識を知らない女子高生は我々だとヒジキ組に狙われている【d!】 (ページ5)

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第４話ページ5

【キヨside】

グルッペンと話してたら女の子が俺とグルッペンの間に転んだ。

顔面から転んだみたいでなかなか起き上がらない。

俺は女の子に手を差し伸べる。が、グルッペンも同じように手を差し伸べていた。

どっちの手を取るんだろう。

考えていたら女の子はどちらの手も取らず１人で立ち上がった。

その顔を見て、ドキッとする。

女の子は、美少女だった。

白い肌のため、赤くなった鼻が目立つ。

名前を聞こうと思ったが、その前にもう１人の女の子を連れてどこかへ行ってしまった。

へぇ、おもしれぇ。

【Aside】

「A、大丈夫か？」

アゲハが俺を医務室に運ぶ。

『大丈夫に見えんの？』

後から鼻血が出てきたんだ。大丈夫じゃない。

「それにしても…Aがエーミール先生に運ばれたぐらいでこんなことするとか…」

『……』

俺は気になっていたことをアゲハに聞く。

『エーミール先生の運び方ってさ…お姫様抱っこ？』

「勿論」

俺は頭を抱える。

お姫様抱っこはダメだ…。女子から恨まれるわけだよ……。

「ほら、医務室着いたよ」

『ん、失礼します』

「いらっしゃ～い」

軽い返事をしたのはここの先生、しんぺい神先生だ。

「どうしたん？鼻血出てるけど…コーフンした？」

『先生、言い方がおかしいです』

しんぺい神先生はホ○である。

『転んで出てきたんです』

「そっか～。君は帰っていいよ～」

そう言ってアゲハを追い出すしんぺい神先生。

「わかりました…」

『え、ちょ…』

「さぁ、ナニ、しよっか？」

どうしてこうなった。

今、俺は医務室を逃げ回っている。

「どうして逃げるん？」

『怖いからですぅ!!』

医務室の扉を蹴飛ばし、逃げる。

この時間帯は午後の授業が始まっているが気にしない。←

しんぺい神先生に捕まるよりはこういうことをしたほうがいい!

先生、意外と速いのが恐ろしい。

俺は自分の教室に入り、席に着く。

皆が驚いた顔をしたが気にしない。

そして、気配を消す。

「Aちゃん、いる～？」

しばらくして、しんぺい神先生が教室に来た。

女子から黄色い声が上がる。

そういえばこの人も人気だったな…。

「あぁ、Aさんならあそこに…あれ？」

「せんせー、Aいないよー？」

「そっか…。いないのか…」

しんぺい神先生はどこかへ行ってしまった。

助かった。

俺は気配を消したまま授業を受けた。