常識を知らない女子高生は我々だとヒジキ組に狙われている【d!】 (ページ26)

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第25話ページ26

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家に着く時にはもう涙は止まっていて、泣いたということはきっとバレないと思う。

『…ゾム、ありがとうな。このことは…悪いが内緒にしといてくれ』

「ええけど…なんで？」

『それは……後で話す』

ゾムは何かを察したのか、わかったと言ってくれた。

俺は扉を開く。

瞬間、近所迷惑になるくらいの大声が俺とゾムの耳に入った。

『…っ!うるせぇ…!!』

怒ってリビングに向かう。

そこには、

「あ!Aお帰り!遅かったね!」

笑顔で言うアゲハ。

「ゾム!お前だけAと２人っきりとかズルいで!!」

犬のように吠えるコネシマ。

「早く飯食いたい～」

腹を空かしたロボロ…などなどがうるさくしていた。

『……』

これを見たら怒る気も失せてしまう。それぐらい呆れた、ということだ。

ため息をついてキッチンへと向かう。

『今、作るからもう少し待っててくれ』

そう言うと元気な声ではーい!と返事をした。

アゲハはどうして黙らせていなかったのだろう。

考えながらカレーを作る準備をした。

無言でニンジンを切る。

人数が多いので大きい鍋を出して切った材料を入れた。

あとはこのニンジン、５本を切ればよさそうだ。

多いな。

後ろの方では

「ご飯まだ～？」

という声が聞こえるが無視する。

すると、トントンが俺の傍に来た。

『ん？まだできないぞ』

一応この人には話しかけておく。

俺らが帰って来た時に静かにしていた数少ない人だからだ。

「いや…手伝おう思ってな？」

顔を赤らめて言うトントンに可愛いと思ったのは秘密だ。

『……なら、ニンジン切るのを手伝ってくれないか？』

俺にしては優しい声で言う。

「…っ…え、ええで」

『ん、』

包丁を渡して俺は肉を焼くことにする。

中まで火が通っている方がいいからな。

横では料理に慣れているのか、高速で包丁を使っているトントンがいた。

怖っ。