常識を知らない女子高生は我々だとヒジキ組に狙われている【d!】 (ページ15)

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第14話ページ15

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いつの間にか周りにいた女子達がいない。

いるのは殺気を消したアゲハだけ。

皆、席に着いたのだ。

「おや？Aさん、どうしたんですか？早く席に…。!!」

エーミール先生が俺の持っている花瓶を見る。

「それ、スノードロップでしょ？誰かから貰ったんですか？」

先生の目つきがが変わる。

ここはやっぱり…

『いいえ。俺が用意したんです』

自分のせいにするのがいいな。

俺って優しい。

すると、エーミール先生が俺の腕を掴む。

「読書をして待っていてください。
私はAさんと話してきますから」

『え、あのまっ「行きますよ」…』

引きずられながらも俺はエーミール先生に着いていった。

人気の無いところで止まるエーミール先生。

『あの…』

俺が話しかけるとエーミール先生が振り返って肩を揺さぶってきた。

「どうしたんです!？この花!そして花瓶!スノードロップの花言葉ぐらい知っているでしょう!？」

あまりの迫力に言葉を失う。

「ちゃんと聞いてますか!？いじめられてるん!？誰がAさんをいじめてるん!？」

へぇー。エーミール先生が関西弁。…え？エーミール先生って関西弁話せたの!？

『えーと…いじめられていませんよ。
この花言葉だって知っています。
あと、どうしてそこまで心配してくれるんですか？』

「それは!Aさんが好きだからです!心配するのは当たり前でしょう!？」

サラッと女子が勘違いしそうな言葉を言う先生。

だが、すまんなエーミール先生。

そんな言葉、聞き飽きた。

聞きたくないんだよ。“好き”なんてさ…。

『とにかく!俺は大丈夫なので教室に戻りますよ!』

そう言うとエーミール先生が悲しそうな声で言った。

「私は…本気なんですからね」

わざと聞き流す。

お願いだからアゲハ以外、俺に関わらないでくれ。

それが俺の、たった一つの

願いなんだ＿＿＿。