常識を知らない女子高生は我々だとヒジキ組に狙われている【d!】 (ページ14)

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第13話ページ14

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俺はそう思って自分の机を見る。

そこには、

「は…？花瓶…？」

アゲハがいつもより低い声で言った。

ここで説明するよ!

花瓶が机の上にあるのは死んだ人に供えるためだよ!

そうじゃなかったらいじめだよ!ひどいね!

以上!

うん。これ、いじめだな。

俺は机に近付く。

女子のクスクスという笑い声が聞こえた。

ガラスの花瓶にはスノードロップ。

あれ、スノードロップって水に入れていいんだっけ？

知らねーや。←

えーと確かスノードロップの花言葉は、

表が[希望]

裏が[死ね]

なはず。

「…A、…こんなの捨てよう」

アゲハが俺に言う。

『……やるじゃん』

「え…怒ってる…？」

ちなみに俺は怒ってない。

俺は、

『俺のためにわざわざ花瓶を用意して、花も添えて…

嬉しいよ!』

嬉しいのだ。

俺の言葉にシーン…となる教室。

言っておくが病気では無い(と思う)。

あくまで常識が無いだけ。

「流石常識が無い人…」

いや、アゲハ。

お前もだ。

『でもここに置くのは邪魔だな。
よし、エーミール先生にでもあげよう』

花瓶を持つ俺に女子達が飛び付く。

「やめて!」

「エーミール先生には渡さないで!」

『じゃあ、どうして俺にくれたの？』

冷たく言い放つ。

「そ、それは…」

言葉を濁す女子達。

『俺が王子とかいう人達と話したから？
それともエーミール先生にお姫様抱っこされたから？
あ、しんぺい神先生が俺のこと、探してたこともあったな』

全て昨日のことだ。

「……うん…」

『ほう…。まぁ、許すよ』

顔を上げる女子達に俺はとびっきりの笑顔を向ける。

『俺はね!』

瞬間、アゲハが殺気を出す。

「…Aにこんなことしてさぁ…」

アゲハの殺気に怯えている。

ガタガタと肩を震わせてるよ。

何でだろうな…。

普通の人には殺気なんて感じられないのに。

何でだろうなぁ…。(震え声)

その時、

「はい、席に着いてください」

先生が、教室に入ってきた。