私はゲーム実況者。 ページ2
朝。
雀だかメジロだかメグロだか分からない。あるいは鳥以外の鳴き声が聞こえる。
いや、鳴き声だと上品さが足りない。上品な言葉ってなんだ。雄叫び？
いや、それはいい。今日は折角の休日なのだ。今日は朝からゲーム三昧の予定だ。
とりあえず、朝食を作ろう。
結局鳥の鳴きの声の件は正解の囀ずりにたどり着けぬまま雄叫びで片付けられた。
冷蔵庫からき○らの卵を出し、油を敷いたフライパンに乗せ加熱する。その時間を使いゲーム準備をする。なんて行動力があるのだろう。普段からこれだけやる気があれば光熱費を削らないで済ん………じゃなくて‼……って卵焦がしてる!!!!
慌てて火を消す。
端が炭と化した目玉焼きを皿に盛り、食卓に運ぶ。
「そうだ、リプ返さないと…」
スマホを手に取りアーチェリーの的のようになってしまった目玉焼きを頬張り、Twitterを開いた。
通知が沢山来てるなぁ…昨日のツイートかな。
上手い具合に炭の部分を取り除いた目玉焼きを平らげ、流しに皿を置き、一通りリプライを返す。
───────私は周りとは共有できない趣味を持っている。
それは──────
やりかけだったゲームの準備を済ませ、テーブルにマイクをセットし、ゲーム機とパソコンの電源を入れ、大きな声で
「こんにちわぁ!!!!私はヨルオリ!!!!」
特に面白味もない挨拶をした。
そう、私は──
───私はゲーム実況者
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作者名：モブ女子 | 作成日時：2017年4月23日 21時
