zz/言えない ページ41
ズ「あれ、Aじゃん。こんな時間までどしたん?」
もう日も傾きかけている教室にひとり残っていた私を不思議に思ったのか、
忘れ物でも取りに来たのであろう、クラスメートのズズ君が私なんかに声をかけてくれた。
ただ、私は黙って机を見つめていることしかできなかった。
そんな私を不審に思ったのか、ズズ君は私の近くまで来て、
ズ「おおい!なに下向いてんだよぉー!やなことでも………」
少しずつ声のボリュームが下がる。
「あった……の…か……?」と、そこまで言って、ズズ君は私の机と私とを交互に見つめた。
私は、声が出せず、ただ、心無い言葉を書きこまれた自分の机を見つめていることしかできなかった。
私は、一部のクラスメートに虐められている。
でもきっと、直ぐに止むと思っていた。
でも、現実はそんな甘くなくて、いじめはエスカレートしていく一方で、誰も助けてくれなくて、ただ、ただただ孤独な毎日だった。
そんな私も、最初は少し陽気な性格をしていたはずなのに、いつのまにかその反対の根暗で内気な性格になってしまっていた。そんな私のことなど誰も気にかけてくれるはずもなかった。
それなのに、いま、明るくて、人気者のズズ君が声をかけてくれた。
やっと、気にかけてくれて、嬉しくて。わたしは、泣き出してしまった。
ボロボロと涙を溢す私をみて、ズズ君は
ズ「う、うえぇ⁉どうしようどうしよう⁉あっ、もしかして、俺臭かった!!?それとも────」
───この机のことか?
その言葉がやけに響いて聴こえて。
でも、私はううん。と、首を横に振り、涙を拭う。
「これはね、何て言うか……ごっこ遊びみたいなのでね……だから、その、多分ズズ君が思っているようなものじゃなくて……」
私の聞くに堪えないような訳のわからぬ弁明を遮って、ズズ君が一言。
ズ「これって、、、いじめだよな…?」
ハッと息をのんだ。呼吸が上手く続かない。もしこんなことでズズ君を巻き込んだらどうしよう。グループにバレてこれ以上エスカレートしたらどうしよう。
そんなことばかりが、脳を巡る。
「ち、ちがうの、本当にそんなんじゃ……」
私が反論すると、今度は苛立った様子で
ズ「そんなんじゃなかったら何なんだよ?遊びならこんな酷いこと書いてもいいのかよ!!!??」
と声を荒げた。
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すみれ。(プロフ) - 終わってしまって悲しい…(´・ω・`) (2019年10月4日 20時) (レス) id: d26d96fde9 (このIDを非表示/違反報告)
健全おにゃのこ(プロフ) - ケイトさん» 具体的に教えてくださってありがとうございます!通常運転(のろま更新)で無理せず、できるだけ早めに更新していきます。お心遣いありがとうございます!次回の更新もよろしくお願いいたします! (2018年8月25日 17時) (レス) id: 9c387fdd9b (このIDを非表示/違反報告)
ケイト(プロフ) - 健全おにゃのこさん» にどみさんや愛の戦士さん…ですかね。あ、でも無理はなさらないでくださいね! (2018年8月25日 17時) (レス) id: ed348d41d4 (このIDを非表示/違反報告)
健全おにゃのこ(プロフ) - コメントありがとうございます!混ぜメンですね!了解でございます!混ぜメンのどの方がよいとかはありますでしょうか? (2018年8月25日 17時) (レス) id: 9c387fdd9b (このIDを非表示/違反報告)
ケイト(プロフ) - お知らせ読ませていただきました!もしよろしければ混ぜメンの男性メンバーの方々から選んで頂ければと思います。いつも応援しています。頑張ってください! (2018年8月25日 17時) (レス) id: ed348d41d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2017年4月7日 20時