【ゲーム実況者】貴方と私と日常。“短編集”

続き。 ページ18

車が来たらアイツ等を追い越して────









そこまで考えた処で車が猛スピードで走ってくる。真っ白で、血が映える色だ。









────やっぱり嘘は苦手だわwよくある噺。なんて俺の友人はいうけど、不思議だと思わないか？









だって。









　









　



　






俺も友人も一人しか居ないんだ。









ｶﾞﾝｯ‼





ズズが笑むと同時に物凄い衝突音がする。友達(ズズ)がアイツ等を追い越し、車道へと飛び込む。








彼女とヤツの驚きと恐怖に染まる顔は今になって思い出しても傑作だと思うほど、









きっと、暫くは脳裏に焼き付いて離れないだろう。




車に撥ね飛ばされ、普通なら痛い、苦しい、死にたくない、そう思うはずだ。





それでも友達(ズズ)からは自然と笑みが溢れた。






昨日と同じ、頭がガンガンして、胸がジンジンして、身体中が痛くて、それでも明日から変わらず日は昇るだろう。









彼女の顔がぐにゃりと歪む。









ははは、今までまるで頼りもしなかったけど、神様ありがとう。彼女に逢わせてくれて。









ズ「それじゃあ、健やかにお元気で」









自分ではそう言ったつもり。彼女に届いたかは分からない。もうどうでもいい。









ただ、お前が大好きだった。

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