問答無用�� ページ33
Aが丁寧にフィンの怪我を手当てしていくと、教頭が現れた。教頭はこちらを見下すような表情で「一部始終見ていた」と言う。見ていたなら止めてくれても……そう思った時、教頭は口を開く。
「この事を暴力事件として、フィン、マッシュ、お前たち2人を学内会議にかける」
「え」
「なんで、おかしいです！暴力行為を働いていたのはこっちの生徒で、マッシュとフィンは関係ない！むしろ被害者だ！」
Aが声を上げて抗議する。
「彼らをかばうならお前も学内会議の対象に入れるぞ？」
「ッ……」
「少し考えればわかるだろ。身分が違うんだ、君らとこの子じゃ。身分が違えば対応も違う。そんなこともわからないのかこのバカが」
教頭が偉そうに言っている中、ふとAはマッシュと目が合う。
Aはやってやれ、と言葉にしないものの、ジェスチャーを送る。するとマッシュは走り出した。マッシュの膝蹴りは教頭の顔面に思い切りめり込んだ。
「話が通じなさそうだったから、つい。それに、1人やったら2人目も一緒だし」
「殺人鬼の理論！」
「わ、私に手を出しましたね……私はあなたのような一生徒いつでも退学にできるのですよ！？レピオス・オガペェエエエエ！！？？」
呪文の途中でマッシュがまた教頭の顔面に何かを食らわせた、かと思いきやザッカザッカと廊下を素手で掘り始める。それからマッシュは掘った穴に教授を突っ込み、土を戻していく。
「ちょっ、まっ、ぺっ、ちょっと、何してんの！？」
「埋めます」
「こんなことしてただで済むと思ってるのか！？私は貴様を――」
「あなたが」
「！？」
「僕をいつでも退学させられるように、僕もいつでもあなたを埋められる。牢屋に閉じ込められようと、体が半分無くなろうとも、這いずってでも埋める」
そんな脅し文句を吐き、マッシュは教頭を埋めた。
後日マッシュは好調に呼び出され、処罰を受けるかに思われたのだが、これといったお咎めははなかった。
＊＊＊
「フィンくん、怪我の具合は大丈夫？」
「うん、あの後すぐに保健室にも行ったし、大丈夫だったよ。ありがとうAちゃん」
「ううん、また誰かに何かされるようなことがあったら言ってね。すぐボコボコにするから」
「……マッシュくん、怒ってなかった？」
「？」
「だって僕、彼に酷いことをして……」
「フィンくんは謝ったでしょ？だから大丈夫だよ」
「っ！……そっか」
フィンは安心したように笑った。
続く
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hiensou(プロフ) - コメント失礼します、問答無用��の校長が好調になってます (2月29日 7時) (
レス) id: 2759f55d84 (このIDを非表示/違反報告)
イージ(プロフ) - 初コメント失礼します!キャラ一人一人が空回りせずしっかりと成り立っていてとても読みやすく楽しく読ませて頂いてます‼︎プレッシャーになるかもですが続き楽しみにしています‼︎ (8月16日 17時) (レス) @page33 id: f55b6e4bae (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀(プロフ) - 本当にすごく面白いです！これからどのような展開になっていくのか楽しみです。続きお待ちしてます！ (7月31日 4時) (レス) @page1 id: 23f2dced37 (このIDを非表示/違反報告)
ユキラ - 待ってます。 (7月26日 13時) (レス) id: 2a204edd5e (このIDを非表示/違反報告)
ウィムくん(プロフ) - コメント失礼します。はじめまして。小説とても面白かったです！主人公の個性的な設定や，キャラとの関係がどうなっていくか楽しみです。応援してます！ (5月21日 20時) (レス) id: 50aee71dd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うがつ | 作成日時：2023年5月7日 20時
