寮�� ページ23
その後、レモンはAの隣に座り、おしゃべりを始める。その会話の中で、Aはレモンにこの学校についていろいろと教えてもらった。他にもマッシュのことや、家族のことなども。
「そう言えばお義姉様は眼帯をされているんですね」
レモンが不思議そうな表情をしながら言う。言われたAは眼帯に触れながら、苦笑を浮かべていた。その表情を見たレモンはしまった、と言わんばかりに口を手で覆った。
慌てて何かを言い繕おうとするレモンだったが、それよりも先に、Aが口を開く。
その声はとても穏やかなものだった。
「私の右目、イヴル・アイなんだ」
眼帯を解きながらAは答える。露になったAの瞳を見て、レモンは目を見開いた。本来白い結膜の部分は赤く、角膜や瞳孔は左目とはまた別の琥珀色だった。まるで宝石のように綺麗ではあるのだが、それ以上に不気味さを醸し出している。Aの普段見えている左目は、優しいハチミツのような色だからこそ、右目の異質さが際立つ。
「いきなりこんなの見せてごめんね。レモンちゃん、私をすごい慕ってくれるような素振りを見せてくれたから、言わなきゃな、って思ってさ」
Aの言葉を聞いて、レモンは俯く。そんな彼女の様子に気付いたAが心配になって声を掛けようとした時、レモンはがばっと顔を上げる。それにAは驚いて固まってしまった。
「こんなの、なんて言わないでください！確かに世間的にはイヴル・アイは不吉なものなんて言われてますけど、お義姉様はとってもとっても、とーっても素敵な人です！」
力強く、それでいてどこか必死に訴えかけるような口調でレモンは言い切る。その勢いに圧倒されつつも、Aは微笑んだ。
「あは……ふふ……。レモンちゃんは優しいね……。こんな優しい子ならマッシュのお嫁さんになるのも認められるかなあ」
なんて冗談半分で呟いたAに、レモンは顔を真っ赤にして慌てる。
Aは眼帯を付け直しながら思う。
優しい人ばかりだな――と。
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hiensou(プロフ) - コメント失礼します、問答無用��の校長が好調になってます (2月29日 7時) (
レス) id: 2759f55d84 (このIDを非表示/違反報告)
イージ(プロフ) - 初コメント失礼します!キャラ一人一人が空回りせずしっかりと成り立っていてとても読みやすく楽しく読ませて頂いてます‼︎プレッシャーになるかもですが続き楽しみにしています‼︎ (8月16日 17時) (レス) @page33 id: f55b6e4bae (このIDを非表示/違反報告)
金糸雀(プロフ) - 本当にすごく面白いです！これからどのような展開になっていくのか楽しみです。続きお待ちしてます！ (7月31日 4時) (レス) @page1 id: 23f2dced37 (このIDを非表示/違反報告)
ユキラ - 待ってます。 (7月26日 13時) (レス) id: 2a204edd5e (このIDを非表示/違反報告)
ウィムくん(プロフ) - コメント失礼します。はじめまして。小説とても面白かったです！主人公の個性的な設定や，キャラとの関係がどうなっていくか楽しみです。応援してます！ (5月21日 20時) (レス) id: 50aee71dd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うがつ | 作成日時：2023年5月7日 20時
