走った電流 ページ6
A:本当にすみませんでした。交番に届けるつもりが忘れてて
男:いえ、無事に出てきたから大丈夫です。大事な連絡先とかも入ってるので
よっぽど探したんだろうな…
取ったマスクの下は安堵したような笑顔の口元
その口元が…可愛らしいやら、色っぽいやら…
なんだ私は変態か？
A:あの、壊れてないかだけ作動はしちゃいましたけど、連絡先を見るとかはしてませんので。
スマホを手渡しながら伝える
男:壊れてないかまで心配かけてしまって、ありがとうございます。
ヒーローはなんて礼儀正しいのだろうか
サングラスの下が気になってきた
助けてもらったあの日も、フードを深く被っていて顔はよく見えなかったから
ゆうみ:あのぉ…関係ない私が言うのも変なんですけど…
私達のやり取りを見て、ゆうみちゃんが話してきた
ゆうみ:先輩は御礼がちゃんとしたいって、本当気にかけてたので、連絡先教えてもらえませんか？
男:え？御礼なんて。あの日美味しいコーヒーもらいましたから。
お世辞にも缶コーヒーを美味しいなんて言ってくれる
あの日は気づかなかったが…
いい声してるなぁ。
高すぎず、低すぎず何て言えばいいかなぁ…
ゆうみ:ダメです。先輩は本当そういうの気にしちゃうタイプなんで。
いつもにまして、なにやら積極的なゆうみちゃんだ
A:ゆうみちゃん？大丈夫だから、この方困ってるから！
さすがに私も積極的なゆうみちゃんに少し驚き止めに入る
男:分かりました。日本人の女性は律儀な方が多いって本当なんですね。気にされるほどだなんて。
A:いえ！そんな…
男:御礼が欲しいわけではないですが、後輩さんが心配してるぐらいに気にしてくれてたなんて知りませんでした。連絡先を交換しましょう。
え？何この展開？
男:あっ！僕はユンホと言います。
そう言ってサングラスも外された
ビリッ
私の体に不思議な感覚が走った
A:わ、私はAと言います。
ゆうみ:え？
ゆうみちゃんが驚いたような顔をしている
そして
ゆうみ:東方神起だ…
は？東方神起？
何それ？
私は訳が分からなかった
ユ:番号を教えて下さい。よく考えたらスマホもちゃんと保管してもらえてた僕こそ、御礼しなきゃです。
と、ユンホさんは私に自分の番号を伝えてきたので、私も教える
ユ:すみません！今日は時間がないので、また連絡します。
と、手を出してきたので私も挨拶の握手を
ビリビリッ
身体中に電流が走った
生まれて初めての感覚だった
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作者名：たかちゃんラブ | 作成日時：2019年1月25日 0時
