恋とはなにぞや？ ページ1
今日も完全なる営業スマイルでやり過ごす私
いい加減、頬がひきつりそうになる…
30にもなれは、私の頬も限界はあるよねぇ…
と、思いつつも
スマイル、スマイル！
いったいいくつまで表に立って仕事させてもらえるんだろう…
なんと言っても会社の窓、受付嬢なんてしちゃってるからなぁ
左となりに立ってる後輩は7つも下で、肌なんて比べ物にならないぐらいプリプリのツヤツヤ
うっ！眩しい！！羨ましい！！！
ゆうみ:え？なんで睨むんですか？
A:え？睨んでた？ごめん、ごめん！綺麗な肌が羨ましくて！
受付嬢あるあるかなぁ…
ニコニコしながら、会釈しながら普通に会話出来てしまう
ゆうみ:本気で言ってます？それなら私が睨みます！
A:は？何で？
ゆうみ:はぁ…。本当信じられない。ほら、また先輩を見てる男性発見！
訳が分からない…
A:おばさんが、受付嬢なんてするなって顔よ、あれは…
ゆうみ:……………………。はいはい。所で聞いてください！
所で？え？スルーした？所で？
まぁ、可愛い後輩だから許せちゃうから聞いちゃうが…
ゆうみ:また彼氏にデート延期されちゃいました。マジであり得ないです！
ゆうみちゃんの彼氏は銀行マンで中々好青年だ
A:仕事でしょ？仕方ないよ！
ゆうみ:それは分かってます…だから納得もして延期も了解します。でも…やっぱり会えないのは寂しいんです…
声に元気がなくなったので、顔をチラリと見ると
スマイルの目の奥は少し潤んで見えた
ゆうみ:先輩だって…好きな人に会えないのは寂しいって思うでしょう？
A:そう…なの…かも？ねぇ…
いまいち自分でも曖昧な返事になってしまった
だって私…正直よく分からないから…
恋愛なるものもしてきたつもりだけど…
毎回「本当に俺の事好きなの？」や「Aなら一人でも生きていけるよ」って、恋愛が終わりを迎えるんだよなぁ…
好きだなって思ってても、自分の時間は絶対に欲しいし…
休日には一人ゆっくり自由に過ごしたい日だってあるし…
連絡も毎日は別にしなくてもいいし…
ゆうみ:今先輩は彼氏いないから…私の気持ち分からないんですよ…
今…今？
と、いうか、過去も分かってないから
A:ははっ
と苦笑いしか返せなかった
本当…
恋とはなにぞや？
私に分かる日が来るのだろうか……
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作者名：たかちゃんラブ | 作成日時：2019年1月25日 0時
