可愛くなる魔法 (ページ27)

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妹みたいなページ27

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百side

「百くんも万さんも千ちゃんも昔から本当にお兄ちゃんよりもお兄ちゃんみたい」

その台詞から後はあんまり覚えていない。

女の子としてのAちゃんに会うのは初めてでドキドキしながら会いに行った。

好き、とかではないと思う。

自分でもよくわからないけど。

確かに最初は妹みたいに可愛がってたし、妹がいたらこんな感じなのかなぁって思ってた。

Aちゃんが高校生になってからは、雰囲気も変わって完全に男の子って感じで、本人の中で何かが変わったんだろう位にしか思ってなかったけど、俺からしたら男の子の格好をしてても可愛いって思っちゃってたんだよね。

でも、この子に女の子として可愛いって思ってるのも俺だけでいいと思ってたら完全に油断してた。

急に可愛さも艶っぽさも増して、日々世の男たちを虜にしている気がする。贔屓目？

辛い時に傍にいてあげられなかったのに人懐っこい笑顔でお兄ちゃんみたいと言われて嬉しくないわけがない。

だけど、なんだかそれじゃ物足りない。

Aちゃんの話の大半は同じ事務所のTRIGGERかマネージャーのカオルちゃん。

カオルちゃんはいいよ！？
TRIGGERは少し面白くない。

TRIGGERは好きだけど！

「はぁ」

「どうしたのモモ、この1週間ずっと辛気臭い顔してたけど」

「ダーリン癒やしてぇ」

「百くん！！明日はお休みですからゆっくり休んでくださいよ！」

赤信号でグリンっと振り返るおかりんに苦笑いで返す。

Aちゃんに会ってから1週間無意識にすごい数のため息をついていたらしい。無意識って怖い。

しかも明日は久しぶりのオフ。

運動部で体を動かして夜はIDOLiSH7の寮でTRIGGERたちも呼んで鍋をしようってなっている。

つまり、会うのだ。TRIGGERと。

「まぁ明日は久しぶりに羽を伸ばそう」

「そうだねユキ」