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「さ、もう向こう行こう？」
遅くなったで、とAは龍友に手を差し伸べる。
龍「ん、そうやな」
Aの手を取って立ち上がり、2人は寝室に入った。
龍「なんか今日色々思い出したら、やっぱりAちゃんと付き合えてよかったって思った」
ベッドに入り、真っ暗な部屋の中で龍友がそう呟く。
「それはどうも」
龍「Aちゃんは？」
「私もいつも思ってるで？こんないい人他のどこにいるん」
そう言って龍友に抱きつく。
龍「僕もそう思ってるで？」
龍友も抱きしめ返す。
おでこが当たりそうな距離で、抱き合って寄り添う2人。
「龍友くん」
龍「ん？」
「私のどこがそんなによかったん」
Aもずっと気になっていたのか、龍友にそう尋ねる。
龍「裕太くんが電話してたの見ただけなのに、めっちゃ気になってん。そしたら初めて楽屋来るっていうから、なんか運命でも感じてたんかな？」
僕も不思議やねん、とAの頭を撫でる。
「そっかー」
龍「でも笑った顔見て一目惚れやったで？どこも悪く見えへんかった」
「そう？」
龍「ん、そう」
「人見知りなのに？」
龍「それも可愛かったで？」
「そうなんやー」
龍「Aちゃんの嫌なとこなんて、今でも見つかってへんで」
逆に教えて、と龍友。
「そうやなー。マメじゃないとことか？」
龍「まぁそれは大人やからな。忙しかったりしたら仕方ないよ」
「んー、甘えっぱなしなとことか」
龍「僕がしたいからどうも思わへん」
「じゃあ...なんかあったけ」
我ながらないな、と少し自慢げに言う。
龍「一生見つかる気しないんやけど(笑)」
「そうやといいけど(笑)」
Aは龍友の鼻の頭に、チュッとキスをする。
龍「また、可愛いことするやん」
「私も今愛しいって思ってんもん」
龍「ほんまあかんなー」
「ん？」
龍「可愛すぎるから」
そう言って龍友は挟むようにキスを重ねる。
何度も何度も触れ合って、だんだんと舌が絡まり合う。
キスをしながら龍友がAに覆い被さると、優しく包み込んで、頭に手を添える。
「龍友くん...」
唇が離れるとAが名前を呼ぶ。
龍「ん？」
「好きやで」
龍「僕も好きやで...」
またキスを重ねる2人を、止める術はどこにもない。
こうして数日ぶりの甘い夜が更けていき、2人は朝方まで愛を確かめ合った。
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作者名：べてぃ。 | 作成日時：2019年9月6日 20時
