年上彼女と結婚します (ページ43)

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◇まさかの再会ページ43

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映画のプロモーションも無事成功し、家族との時間も楽しみ春の陽気を感じられるようになってきた頃。

2ヶ月間の密着取材が入ったり、韓国での最後のアルバムリリースに向けての準備などで、忙しさに一層磨きが掛かっていたある日。

Aは映画出演で顔が広くなったこともあり、あるパーティーに呼ばれた。

そこに来るのはもちろん芸能人ばかりで、Aはかなり緊張していた様子。

同じ事務所から俳優活動をしている数人が行く予定があることが唯一の救いだった。

その同じ事務所からの参加者の中には亜嵐もいたが、仕事の都合で1時間以上遅れてくると聞いていたので、それまではどうにかやり過ごさなければと気を張っていた。

幸い映画で共演したキャストやスタッフも数人発見し、なんとかこのままやっていけるかと思っていた時...

『はじめまして』

「初めまして...」

話しかけてきたのは少し年上の今人気の俳優で、Aは一瞬で緊張が走る。

『すいません、ビックリさせちゃって(笑)実は...僕の事務所の後輩が島崎さんのファンらしくて。よかったら少しでいいので、一緒にお話して下さいませんか？』

「あ...はい、私でよければ」

紳士な対応に少し緊張が解け、言われるがままにその人がいた輪に入ることに。

男女数人で話していたその輪に入ることは人見知りのAにはハードルが高かったが、どうにか平静を装って会話について行く。

『僕本当にファンで』

「ありがとうございます...」

しばらく話していると、話の流れから先程Aのファンだと言っていた若手俳優がAに話しかける。

芸能界に自分のファンなんているのかと、少し信じられない気持ちはありつつも、変な対応をするわけにもいかず、当たり障りないように会話をする。

『韓国での活動、夏に予定してるんですよね？』

「そうですね。まぁ、単独だけじゃなくて、事務所内でもちょくちょく...」

Aは自身のカムバックだけではなく、事務所の所属アーティストで行われるイベントで、世界数ヵ国の公演に参加することも決まっている。

『そうなんですね。ぜひ一度パフォーマンスを見てみたいと思ってるんですけどね(笑)』

「機会があれば是非、お呼びしますよ(笑)」

少し慣れてきたのか笑顔のぎこちなさが無くなってきた時、Aの携帯が鳴っているのに気付く。

「すいません、ちょっと失礼します」

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