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2人は車の中ではウトウトとしながら、やっとAが宿泊しているマンションに到着する。
「あかん、疲れた」
『明日迎えに来ますから』
「ん、お願いします」
龍「お疲れ様でした」
玄関までマネージャー陣に見送ってもらい、宿舎の中に入る。
「散らかってるけどどうぞ」
そう言ってリビングのドアを開けて中に入ると、すぐさまソファーに身を投げた。
龍「絶対寝るやん」
「だって疲れたもん」
龍「確かに疲れたなー」
「お風呂入りたい」
龍「僕するよ」
「いや...掃除してないし、機械が韓国語やし、私やるよ」
座ってて、と起き上がって浴室に入っていった。
龍「手伝うよ」
すぐに後を追って浴室にやって来た龍友。
龍「普通に広いやん」
「そうやろー」
龍「一緒に急いで入って、はよ寝よ」
「ごめんな？」
龍「何で謝るん？」
「だって...」
龍「どうしたん？」
風呂掃除の道具片手にモジモジした様子のAを、心配そうに見つめる龍友。
「だって、全然できてない...けん、さ？」
少し恥ずかしそうに龍友の顔色を伺えば、ニヤニヤとしている。
龍「そんなこと気にしてくれてたん？」
「だって...なぁ？」
龍「疲れてるし忙しいし、仕方ないやん」
平気やで、とAを後ろから抱きしめる。
「ちょっと掃除進まんから」
龍「あ、ごめん(笑)」
流すでー、とシャワーを出して、洗剤をすすいだ。
「お風呂沸くまでゆっくりしよ」
龍「そうやな」
ソファーに座った龍友に、缶ビールを手渡す。
龍「ありがとう」
乾杯、と缶をぶつけて飲み始める。
「今日は長い1日やったー」
龍「やなー」
「ずーっとリハやった」
龍「僕もほぼリハやったな」
「明日の夜はちょっとゆっくりできるし」
龍「うん」
「まだ龍友くんもいるし」
龍「うん」
「ちょっとデートにでも行こ？」
そう言ってまた、少し頬を赤らめながら龍友の顔を覗いた。
龍「ん、もちろん」
いいに決まってるやん、とAの頬に手を当てて優しく口付けた。
龍「もしかして初めてちゃうかなー」
「何が？」
龍「Aちゃんからデートのお誘いしてもらうの」
「そんなことある？」
龍「あるってー」
「今日はご飯外で食べようとか言うで？」
龍「それもデートかもしれへんけど、デートに行こうって言われたのは絶対初めてやもん」
「そっかー。それもそうかもなー」
こうして2人は入浴を済ませてベッドに入った。
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作者名：べてぃ。 | 作成日時：2020年4月17日 23時
