_________ ページ20
.
「韓国にいたら、出勤するときも記者の人が写真撮ってたりするんよ。なんかそういうのにはまだ慣れへん」
龍「んー...大変なんやろうけど」
「うん」
龍「僕はAちゃんにここで成功して欲しいとも思うし、けど、ちょっと寂しくもあるし」
「そうやな」
龍「複雑ではある」
「うん」
龍「けど、Aちゃんには帰る場所もあるし、ダンスもあるし、才能あるんやから」
「ありがとう」
龍「別に働けへんくても僕が養うし」
それくらいはできるで、と笑ってみせる。
「ん、ありがとう。大好き」
龍「不意打ちはあかん(笑)」
こうして真剣モードは一変して、和やかな雰囲気になる。
龍「食べたら行こか」
「うん、そうやね」
2人は食事を終えて、次の観光地へと向かって、時間いっぱい堪能した。
___________________
「寂しい...」
保安検査場前で、龍友の手を握り俯くA。
龍「僕も寂しい」
「また1週間後には帰るんやけど...」
そこまで言って、完全に俯いてしまった。
龍「泣かんとってや...」
そう言って龍友はそっと抱きしめる。
「ごめん...なんか悲しくなってきた」
龍「知らんとこで1人で頑張ってんねんもん...仕方ないって。不安やんな？ごめんな」
「なんで謝るん」
龍「だって一緒にいてあげられへんし」
「そんなん...仕方ないよ」
龍「わかってるけど...ほんまは一緒にいてあげたいねんもん」
「ん...ありがとう...」
震える声で、ギュッと龍友の服を掴む。
龍「ごめんな...Aちゃん」
「ん...もう平気」
無言で抱き合う2人を、締め切りのアナウンスが引き裂く。
「龍友くん...行かんと」
龍「でも...」
「ほんまに平気やから...行って？」
そう言って龍友の目を見て無理に笑う。
龍「すぐ会えるから」
「うん」
龍「毎日電話するから」
「うん...ありがとう」
龍「ちゃんと出てくれる？(笑)」
「出るに決まってるやん(笑)」
やっと自然な笑顔が戻る。
龍「また来週な？」
「うん...またね」
龍「じゃあ、行くから」
「うん」
そっとキスを交わし、龍友は日本へ戻っていった。
Aはマネージャーの車に戻ると、マネージャーが心配そうにしている。
『大丈夫ですか？』
「少し寂しくなっちゃって(笑)」
『今日は1人でいれますか？』
「ん、大丈夫です」
『明日朝迎え行きますから』
「お願いします」
こうして帰宅したのだった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
べてぃ。(プロフ) - a0217kさん» コメントありがとうございます。亀更新が予想されますが、これからもどうぞよろしくお願いします(^^)もうしばらくお待ちください！ (2019年10月7日 23時) (
レス) id: adc0117cbb (このIDを非表示/違反報告)
a0217k(プロフ) - 更新楽しみに待ってます (2019年10月7日 22時) (レス) id: 76ac5f2d97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：べてぃ。 | 作成日時：2019年10月7日 19時
