【HQ/主将組】オ オ カ ミ 教 育 。

23. 木曜日と大地 ページ23

*




「…」

澤村「ん?」

「今日は大地?」




緊急会議をしてから
今日をいれて4日経つ。

毎日、毎日 見張られているのは
たぶん気のせいじゃない。




「…みんなで私を見張ってるでしょ」

澤村「いや、別に?」

「何その顔は、意味深ｯ」




大地に疑いの目を向けると
なんとも言えない笑顔をされた。

私はジーッと大地を見つめる。




澤村「一緒に遊ぶか」

「え、いや 私はいい」

澤村「ほら、行くぞー」




腕を引かれて庭に向かうと
大地が花を摘んできた。

私の耳に1本だけ花を挿して
残りの花を渡してくる。




「花だらけだよ」

澤村「あはは、似合うな」

「…ホントに思ってる?」




クスクスと大地が笑いながら
私の頭を優しく撫でる。

いつも撫でる側なので
なんだか照れくさい。




「じゃあ、大地も!!」

澤村「俺は似合わないだろ」

「おそろいって嬉しいじゃん」




手元にある花を大地の耳に
挿そうと背伸びをする。

バランスを崩すと大地が
素早く私を受け止めた。




「おわ、っとと ごめん!!」

澤村「ったく、危なっかしいなあ」

「大地といると安心しちゃうからかな」

澤村「…へえ、なるほど」




嬉しそうに大地が笑って
私を抱き締める。

大地を見ていると私もつられて
思わず笑ってしまった。

私と大地の木曜日。




*

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