今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:2,349 hit
小｜中｜大
誘惑《至》 ページ2
談話室に足を運ぶとお風呂上がりであろう至さんがゲームをしていた。この部屋でゲームなんて珍しいな、なんて思い通り過ぎようとしたが、床には髪から滴った水が溜まっている。
「至さん！髪拭かないと風邪ひきますよ！？」
なんたって今は暖房つけてても冷えるような冬なのだから。
「えー、ランダムイベ来ちゃったし、手が離せない。」
「風邪ひいたら大変じゃないですか！」
「じゃあ監督さんが拭いてよ。」
こちらに視線を一瞬向ける。君にはそんなことできないでしょと言わんばかりの笑みで。ほぅ…？やってやろうじゃないですか。
「わかりました、いいでしょう。」
「できるだけ頭は揺らさないように、ゲームの邪魔はしないように、ね。」
注文が多いな…そう思いつつできるだけ丁寧かつ素早く彼の髪を吹く。
だんだんにかわいてきた至さんの髪はふわっとしてきた。
ふわふわな感触に感動して拭くのも忘れ髪を撫でているとゲームが一段落したのか、
「…もしかして、誘ってる？」
なんて妖しく微笑む彼。
「ち、ちがっ！！！」
赤くなった私に追い打ちをかけるように顔を近づける。そしてちゅっというリップ音が耳から脳裏に響く。びりびりと体が痺れる感覚。
彼は耳にキスを落とした。
「口にされると思った？」
「おもっ、思ってません！」
相変わらず顔の熱は引かなくて。
(彼女は気づいてないんだろうな…意味とか興味なさそうだもんな。)
耳へのキス…誘惑
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：上田 | 作成日時：2017年2月28日 11時
