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19話目-疑問 ページ21

「お、見っけ!」

「よっしゃ、このまま連行しまーす」

急に声がかけられたと思ったらそのままどこかへと連れていかれた。

「え、え?えぇ〜!?」




連れていかれたのはいわゆるブティックというところだった。簡単に言えば服屋である。

「あ、あの。」

私は連行してきたオスマンとひとらんらんを交互に見る。

「A服あんま持ってないっしょ」

「ちゃんとオシャレせんと〜」

ずっと城の中にいるのにそれは必要か?
そう言いそうになるのをぐっとこらえた。
これもある種の捜査だと思えばいい。

「A、どんな服好みなん?」

「えっと…好みとかは特に…」

「そんなんだと俺らで勝手に選んじゃうよー?」

「フリフリのピンクにするか…」

聞き捨てならない言葉も聞こえたが、様々な服をあてがって選んでいく2人。元々私に選択権なんてないではないか。

だがふたりの選ぶものはなかなかセンスがよく、感心させられるものだった。

いくらか選んだあと二人は満足したようで会計まで済ませてくれた。

「はい、これ。」

服が入っている袋を渡される。

「えっと…いいんですか?これ。」

「うん。俺らからのお祝い。」

「ええね、それ。回復祝いやね!」

敵ではあるもののそう言われて悪い気はしない。
素直にお礼を言って受け取ることにした。

「ありがとうございます。」

なぜこの人たちはこんなに良くしてくれるのか…。だってたかが3ヶ月ぐらいだろう…その3ヶ月に何があったのか…。

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作者名:上田 | 作成日時:2017年1月27日 10時

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