弐 ページ3
その後も呪霊の攻撃を普通にかわす。
時折呪力もなんも籠っていない短刀で何回か刺す。
呪いが呪いでしか祓えないのは知っている。
じゃあなんでかって？
楽しいからだよ。一瞬でもうろたえる姿が。苦痛に歪む顔が。
イカれてるって？誉め言葉。
いいや。あんまり面白くないからさっさと倒しちゃお。
腰にある刀をするりとぬく。
ギラギラとした刀身があらわになる。
綺麗でしょ？毎日ちゃんと手入れしてるんだから。切れ味も抜群だよ？
「おめでとう呪霊さん。私の愛刀で祓われるんだ。嬉しく思えよ」
首と思わしきところを切る。
すると一瞬で体は粉々になり、いなくなる。
終わった、、、か。
さっさとこんなとこ出るかぁ。
壁をつたって玄関に向かって歩く。
「っっっ！！！」
ぞくりと背筋に鳥肌が立つ。
後ろに、何か居る。
さっきなんかの比じゃない。
手が、足が震える。
「っ、、、ふー」
深呼吸をして落ち着く。
落ち着け私。こんなのお父様やご当主に比べたら、小さい頃の練習量に比べたらどうってことない。
「っいったっ！」
何故か頭が痛んだ。
いったぁ。なんで？
「うおぉ！」
悩んでいたら呪霊に攻撃される。ギリギリよけたけど危なかったぁ。
こいつ気遣いが無いのか！！
頭の痛みが引いてきたので武器を構える。
今日が曇りだったのが不運だ。
月が出てれば一発なのに。
「っ！あさいっ！」
なんとか隙をついて切りつけるが浅かった。
「うぉ！」
足を捕まれ壁に向かってぶん投げられる。
起き上がろうとすると既に呪霊が目の前に居た。
私死ぬのかな
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作者名：頑張る人（パソコン） | 作成日時：2021年4月1日 21時
