終 ページ36
izw side
「で、伊沢。体調はどう？何か違和感とかはある？」
福良さんが顔を覗き込みながら伺う。
違和感…脳も体もすっきりしてるからそんなに変なとこはない…けど何だろう…何か気持ちだけがすっきりしない…それが何なのか分からない。
ふと顔を上げると皆の顔がはっきりと目に映る。
福良さん、河村さん、こうちゃん、山本、須貝さん。
いつものメンバー。俺の大事な人たちで仲間。久しぶりにみんなの顔を見た気がする…
…あぁ、そうか…俺は、
「っ！？ちょ、伊沢！？」
「え、伊沢さん！この部屋にティッシュあります！？」
『ねぇ…ッ俺、がんばってる…？上手く、やれてる…？』
そう言うと、騒がしかった皆はピタッと落ち着き、俺の言葉に耳を傾けた。
『仕事は好きなのに、最近全てに疲れるの…でも俺はトップだから、俺がっ』
言いたいことが上手く纏まらない。これじゃあ皆困ってしまうじゃないか。
喉がしゃくり上げ、目からは涙が止まらない。泣きたくないのに…
すると不意に温かい何かに包まれる。安心できる温かさに。
「伊沢は頑張っているよ。誰よりも俺らよりも一番に」
フフッと笑う福良さんは正面から俺を優しく抱きしめる。
「人には休めって言うくせに、お前は自分を追い込み過ぎ」
河村さんは俺の背中に寄り掛かる。口調は強いもののその言葉には棘が無かった。
「伊沢さんの頑張りは僕たちが知っていますから」
今にも泣きそうな山本は両手で俺の右手を優しく包む。
「たまにでもいいんで、俺らにもその荷を分けてください」
何かを決心したようにこうちゃんは俺の左手をギュッと握る。
「少なくともここでは気を張るなよ。皆が安心できる場所を伊沢が創ったんだから」
困ったように笑う須貝さんは俺の髪や頭を優しく撫でる。
俺にはこんなにも心強い味方がいて、頼れる仲間がいたんだな。どうして失念していたんだろう。これじゃあ、信用していないと同じじゃないか。
『これからは、皆に頼っていい…？こんな俺を助けてくれる？』
「「「「「そんなの当たり前(ですよ)！」」」」」
『そっか…ありがとう…』
俺はこんなにもみんなから愛されていたんだなぁ…
終
――――――――――――
思ったよりも甘々じゃない気がする…ごめんなさい…
長くなってしまったのはどうかお許しを…！
改めてゆかり。様、素敵なリクエストを下さりありがとうございました！
沐もく
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沐もく(プロフ) - うりのさん» そのお言葉だけでも嬉しいです！ワクワクに答えられるように頑張ります！いつでもリクは待ってますので気が向いたら是非！ (2020年11月3日 0時) (
レス) id: c403fa7950 (このIDを非表示/違反報告)
沐もく(プロフ) - ゆかり。さん» ほんとに嬉しいのです！ありがとうございます！ (2020年11月3日 0時) (レス) id: c403fa7950 (このIDを非表示/違反報告)
うりの(プロフ) - ごめんなさいリクエストじゃないです！CEO受けが大好きなのですが、いっつもワックワックしながら作品読んでます！いつかリクするかもです！ (2020年11月2日 23時) (レス) id: b85617cfab (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり。 - 沐もくさん» 喜ばせる天才だなんて…！ありがとうございます！！はい！リクエストはいつでも待ってます！！ (2020年11月2日 6時) (レス) id: b454d33225 (このIDを非表示/違反報告)
沐もく(プロフ) - ゆかり。さん» ゆかり。さんは喜ばせる天才ですか！嬉しいです！リクはハロウィンシリーズを終えてから書こうと思うのでもう少々お待ちください…！ (2020年11月1日 20時) (レス) id: c403fa7950 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沐もく | 作成日時：2020年6月16日 22時
