愛され少女が目を覚ました話【鬼滅の刃】

7. ページ7

あれから1週間



また布団の上から私は動かなかった



“後悔”をするなと言われても無理に決まっている



でも、私に後ろを向く時間が無いのもまた事実



柱にはそれぞれ守備地域というものがあって



任務にも行くが、任務が無い時は基本的にその守備地域を守る事が必要とされている



私が寝ていた2年、そしてこうやってグダグダと悩んでる時間



私の守備地域は、危険なまま放置されている









｢杏寿郎……｣







『A！！また下の隊士を庇って怪我をしたんだって？』


『柱の鏡だな！しかし女としてはまだまだだ！』


『もう少し自分の体を大切にしろ！』







そう、私の頭を撫でて叱ってくれた杏寿郎はもういない




……まだ20歳だったのに









ｺﾝｺﾝ






｢…はい｣





？｢失礼します…。紗雪…Aさんですか？｣




｢そうだけど、誰？｣




竈｢俺は竈門炭治郎です！煉獄さんのことについてお話があって来ました｣




｢ｯ……｣




竈｢煉獄さんは無限列車で200人もの乗客を守り抜きました｣




｢…聞きたくない｣








200人の乗客を守れたのは凄いことだけど




私にとっては杏寿郎が生きていなければ意味がない









竈｢…怒ってますか？｣





｢！？｣





竈｢すみません、俺鼻がいいんです。だから、人の感情が匂いでわかります｣





｢…そう｣





竈｢紗雪さんは200人の乗客よりも煉獄さんに生きていて欲しかったと思いますか｣




｢……お前の鼻はそこまで分かるのか｣




竈｢いえ、これは煉獄さんの遺言です｣



｢は｣



竈｢『Aならきっと、自身の命よりも乗客の命をとるだろう』と｣



｢ｯ……｣



竈｢あともう1つ伝言を頼まれました｣









．









．









．









___俺の腕の中で眠っていたAに1度接吻をしてしまった俺を許してくれ。俺はAを誰よりも愛していた。…どうかAは幸せになってくれ

8.→←6.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す