everlasting snow〔iwfk〕 ページ1
side iw
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最寄り駅の改札を抜け外に出ると、雪が降っていた。
「ねえ、照！雪降ってる！」
そう、どこかから聞こえてきそうな気がして、思わず頬が緩む。
「寒っ...」
すっかり冷え切ってしまった手をポケットにしまうと、俺は家路を歩き出した。
夕時の駅前は、クリスマスだなんだって相変わらず賑わってて、家路を急ぐ人々は気にも止めず過ぎ去っていく。
それでも雪は、シンシンと、降り止むことはなく、街を少しずつ白へと染めていった。
はぁ、と一息吐くと白い息が出る。
「見て照！息めっちゃ白い！」
そう言って小学生みたいにはしゃいで息を吐く姿が見えて、また一人ニヤけてしまう。
ここに君はいないのに。
君になんて言ったら喜ぶだろうか。
「可愛い」なんて言ったら揶揄うなって怒るかな。
「本当だ」って同意をしてもちゃんと聞いてる？って疑ってくるだろう。
やっぱり、何も言わずに手を繋ぐのが一番かな。そうすると君は、ビックリして俺見た後、目をそらして嬉しそうに笑うから。
まあ、後から外で繋ぐのは控えろって怒られるんだけどね。
そう言えば、初めて想いを告げたのも、こんな雪の降る日だったっけ。
同じように、白く染まった地面に2人の足跡をつけながら並んで歩いた。
あの時の、顔を赤く染めて小さく頷いた君が今でも思い出せる。
あれからどれだけの年月が経っただろうか。
傷つけたこともあった。寂しくさせたことも、させられたこともあった。
でも、そんな思い出さえ愛しく思えるくらい、君との日々は大切で、まるで包まれているかのように暖かくて、優しい。
すっかりニヤケきってしまった頬を隠すように、両手を口に当てて息を吹きかける。
住宅街に入って、人通りもすっかりなくなり、家ももう少し。
雪は相変わらず降り続いていて、見慣れた景色を消して、白く染め上げていく。
家が見えたところで、俺は足を止めた。
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うどん(プロフ) - wさん» すみません、気づきませんでした。外しました。ご指摘ありがとうございます。 (2019年11月14日 10時) (
レス) id: f49343510f (このIDを非表示/違反報告)
w - オリジナルフラグを外して下さい (2019年11月14日 6時) (レス) id: 71eb22e258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うどん | 作成日時：2019年11月12日 22時
