君と進む道 2

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小林side






メンバーの楽屋待機も数時間続いた。

廊下からはたまに人の走る音が聞こえてくる。



ユキ「えー、みんなお疲れ様」



意味深な表情で入ってきたユキさんの足取りは重い。



ユキ「みんなに謝らないといけません。明日の福岡1日目公演は延期になりました。今のところ明後日に振替公演をやる予定です」



淡々と告げられる事実は重大なことのはずなのに、Aの安否が心配過ぎて、何も頭に入ってこない。




ユキ「Aですが、命に別状はありません。今後残るような火傷も負ってません。」



命に別状はない、それだけで涙が溢れてくる。

ここまでの緊張がやっと解けたような気がする。



ユキ「ただ大事をとって2.3日の入院となったので、福岡公演はお休みです。」



生きてるなら、それでいい。

無事でいてくれるなら、ライブに出なくてもいい。

ただAが生きていることが嬉しい。



ユキ「今回のことは運営から報告文書も出す予定で、特攻の火が大きくなったタイミングとAがふらついたのが重なってしまったことが原因の事故です。不幸中の幸いというか、Aと火が接触することは無くて火傷はないですが、驚いて大きく倒れたことによるけががあります。」



ユキ「スタッフ一同、これまで以上に安全面に配慮しながらライブ運営を行っていきます。メンバーも体調やけがなどで心配なことがあったら気軽に相談してください。今後このようなことが起きないよう、櫻坂46全体で改善しましょう。」




Aがふらついたって言葉が残り続ける。

体調、悪かったのかな、

私気づけなかったな。




由依「あの、Aに会えないですか？」



ユキ「Aは福岡で入院してから早めに東京戻る予定だから、メンバーとタイミング合わないんだよね、」


由依「そうですか。あの、Aにとにかくゆっくり休んでって伝えてほしいです」


ユキ「もちろん」



楽屋に入ってきた時の表情から変わっていつもの優しい笑顔のユキさん。



東京ドームは一緒立てるよね、


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