あ、元木の姉です (ページ29)

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30話ページ29

『なにがあったって(笑)なんもないよ、、』

深田「嘘っすよね、なんかあったって顔に書いてますよ」

嘘がへたっすねと笑いながら言う深田君

深田「なんかあった時は人に話すのがいいっすよ」

『誰にもいわない？』

深田「はい、俺とAさんとの秘密っす」

秘密とかこどもじゃん(笑)

私がはなしやすい雰囲気を作ってくれてるんだと思うと

なんだか頼りたくなってきちゃって

『あのね、、、、、』

深田「ゆっくりでいいっすからね」

『まだ湧も知らないんだけど、私と湧血が繋がってないんだよね』

え、っと深田君が息をのむ音が聞こえた

『びっくりするよね、、私も初めて聞いた時びっくりしたの

でもね、それと同時に安心したの』

深田「安心？」

『そう、私さ、気づいたら湧のこと好きになってたんだよ

でもさ、姉弟でそんな感情になるのおかしいじゃん

自分がそんな思いを持ってるって分かったら湧には引かれるって思ってたの

でも血が繋がってないんだったらって考えちゃったんだよね』

姉弟なことには変わらないのにそう思ってしまった自分が嫌だった

深田「誰か相談したことはあるんすか？」

『ないよ(笑)言えるわけないじゃん』

弟を好きになるなんて人からどう思われるかわからなくてずっと言えなかった

深田「一人で抱えてたんですね」

『、、、まあね』

　

よく頑張りましたね

って深田君が優しく頭をなでてくるから

『、、、、、、、、っ』

深田「泣いてもいいよ」

抱きしめてくれる深田君にすがるように

今まで言えなかった気持ちを吐き出すように泣いた