宝探し(2)

うち ページ23

そっからうちに着くまで

一言も話さなかった。



「ここ」

A「はい」



車を停めて
階段を上がって

玄関を開けた。


「どうぞ」


A「お邪魔します」


「お茶でいい？」


A「うん、ありがとう」



女子を招き入れたのは初めてで

どうおもてなしすれば良いのかわからない。



コップ…これでいいのかな。。



「ごめん、テキトーなコップで」


A「ううん、ありがとう。
お茶とか久しぶりに飲む。」


「お手伝いさん日本人だから。
毎日作って帰ってくれてんの。」


よかった、笑ってくれた。


ただでさえ怖い思いしてんのに
俺のせいで余計テンション下がったよね、絶対。


「っていうか…なんかごめんね」


A「どうして？こっちの台詞だよ。」


「ちょっと言い方とかキツかったかも。」


A「ううん、嬉しかった」


「え？」


A「心配してくれて…ありがとう」



あれ？笑

俺がイラついた理由、全然伝わってるじゃん。


俺ってそんなわかりやすい？
心ん中丸見えですか？


キツイ言い方したけど、心配だからだよ


って説明しようとしてたのに…全然その必要ないじゃん。


で、結局


「あ、、う、うん」


照れちゃって、ぎこちない返事になった。


A「もう朝だね」


「うーわ！五時じゃん！寝よ！」


A「うん」



寝よ！
うん


このやりとりに一人で赤面。笑


「、俺ここで寝るから。
A、寝室使って？あ、その前に風呂入る？」


A「…じゃあお言葉に甘えて…シャワー借りても良い？」


「どーぞどーぞ」


シャワー借りても良い？


のワードにまた赤面。


なんなの、俺。笑

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