ツキプロメンバーと… (ページ14)

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宗司04 ページ14

発進してから約2時間ぐらい、目的地周辺に着き、降ろしてもらった。

「モリくん、お休みなのにありがとう！帰りもよろしくお願いします！」

元気よくお辞儀をして手を振った。

「さて、ソウちゃん！ここがどこだか分かる？？」

モリくんを見送り振り返ると、ソウちゃんの手を取り歩き出す。

『いや、分かるも何も、これだけ目の前に広がってたらな…笑』

2人して上を向くと、聳え立つ建物。

「すごいねぇ…お城ってやっぱり大きいね！」

そう、今日の一大イベント、花火大会の行われる会場であるお城に到着しました！

『こんな真昼間に来ても、花火は上がんねぇぞ？』

その通り！こんな昼間から浴衣の人も少ないし、場所取りにしても早すぎる。

目的は1つ。

｢ねぇソウちゃん、せっかくだからお城の中入ってみたい！ソウちゃんと一緒ならお勉強にもなるし、ソウちゃんも楽しめるでしょ？…どうかな？｣

ちょっと我儘な言い方になってしまって、慌てて隣に立つソウちゃんの顔を見ると、手を握ったまましゃがんでくれて、頭を撫でられた。

『そんなことまで考えてたのかよ…ありがとな？…んじゃ行くか。浴衣、崩れないようにゆっくり回ろうな？』

嬉しそうに微笑むと、ゆっくりと立ち上がり、手を引いてくれて前を歩き出した。

｢うん！ありがとう！！｣

慣れない下駄をカラコロ鳴らしながら、ゆっくりとお城の外から回り、中はソウちゃんに教えて貰いながら、見て回った。
城内を見て回るソウちゃんの目はとてもキラキラしてて、楽しそうだった。

｢ふふっ♪｣

いつものドラムを叩いているソウちゃんはかっこよくて、手の届かないような凄い人に見えるのに、今はすぐそばに居て、少年みたいに楽しそうで、近くに感じられる。

『ん？なんか面白いことでもあったか？』

笑い声に振り向いたソウちゃんは微笑んでいて、とてもかっこよかった。

そこから、お土産を見て回ったり、貸衣装を借りて写真を撮ってみたりと、満喫した。

そして、気づけば夕方になっていて、

｢あ、ソウちゃん、そろそろ始まるみたい！｣

手を引いて声をかけると、ん、行くか。と手を握り直してくれた…んだけど…

｢ソウちゃん？そっちは出口じゃないよ…？｣

何故か上に繋がる方の道へ進み出した。

『分かってる。ほら、前見て歩けよ？』

分かってる。って言いながらどんどん上に上がっていくソウちゃん。

気づけば天守閣に辿り着いていた。

『ほら、こっちおいで？』

呼ばれて行った先には…